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詩人白石 寄る辺なく気高くさみしく

韓国文学セレクション

出版社名 新泉社
出版年月 2022年9月
ISBNコード 978-4-7877-2222-5
4-7877-2222-0
税込価格 3,960円
頁数・縦 505P 20cm

商品内容

要旨

一九三〇年代、モダニズムの技法を取り入れつつも古語や方言を巧みに用い、植民地下にあっても人々の生活に息づく民族的伝統と心象の原風景を、美しい言葉遣いで詩文によみがえらせて一世を風靡した詩人、白石。南北分断後は北朝鮮の体制になじめず筆を折らざるをえなくなり、その消息は長らく不明のままとなった。本書は、韓国を代表する抒情詩人である著者が、敬愛してやまない白石の生涯を丹念に追い、小説を読むように、また白石の作品世界を深く味わえるように再構成した、決定版といえる評伝である。詩のみならず、随筆や分断後の北朝鮮で書かれた作品を多く収録しているほか、同時代を生きた詩人・作家たちの足跡も辿ることができ、資料的価値も高い。

目次

プロローグ 帰郷
第1部 詩集『鹿』の誕生まで(平安北道定州郡葛山面益城洞
五山学校時代 ほか)
第2部 咸興時代(咸興へ旅立つ
『鹿』に対する別の見方 ほか)
第3部 満州時代(満州へ旅立つ
北方にて ほか)
第4部 解放後(解放された平壌で
三十八度線を越えなかった理由 ほか)

出版社・メーカーコメント

《尹東柱に敬愛された詩人の決定版評伝。天才詩人の作品と生涯》 尹東柱などと並び、現代韓国で多くの支持を集め続ける詩人、白石。生涯にわたる詩・随筆とその作品世界の魅力を余すところなく伝え、波乱に満ちた生涯を緻密に再現した、韓国で最も定評あるロングセラー評伝。 1930年代、モダニズムの技法を取り入れつつも古語や方言を巧みに用い、植民地下にあっても人々の生活に息づく民族的伝統と心象の原風景を、美しい言葉遣いで詩文によみがえらせて一世を風靡した詩人、白石。南北分断後は北朝鮮の体制になじめず筆を折らざるをえなくなり、その消息は長らく不明のままとなった。本書は、韓国を代表する抒情詩人である著者が、敬愛してやまない白石の生涯を丹念に追い、小説を読むように、また白石の作品世界を深く味わえるように再構成した、決定版といえる評伝である。詩のみならず、随筆や分断後の北朝鮮で書かれた作品を多く収録しているほか、同時代を生きた詩人・作家たちの足跡も辿ることができ、資料的価値も高い。

著者紹介

アン ドヒョン (アン ドヒョン)  
安度〓。1961年、醴泉郡生まれ。1984年に『東亜日報』新春文芸に詩が入選し、詩壇デビュー。「詩と詩学若い詩人賞」「素月詩文学賞」「露雀文学賞」「白石文学賞」など数々の文学賞を受賞し、韓国を代表する抒情詩人。私的なことを素材とするだけでなく、韓国社会の現実を繊細に描き出す詩人としても評価されている。現在、檀国大学文芸創作科教授
五十嵐 真希 (イガラシ マキ)  
東京生まれ。早稲田大学卒業。茨木のり子著『ハングルへの旅』に感銘を受けて韓国語を学び始める。短歌結社「短歌人」会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)