• 本

数学的真理の迷宮 懐疑主義との格闘

出版社名 北海道大学出版会
出版年月 2020年12月
ISBNコード 978-4-8329-8238-3
4-8329-8238-9
税込価格 4,950円
頁数・縦 265P 20cm

商品内容

要旨

数学的知識はどのように成り立っているのか。数学的真理と自然科学的真理を分かつものは何か。数学に革命はあるのか。『不思議の国のアリス』の数学観から始まり、古代ギリシャから現代への懐疑主義思想との格闘をたどって、これらの根源的問いに答えんとする。

目次

数学史のなかのルイス・キャロル
第1部 真理という迷宮―数学と懐疑主義(ルイス・キャロルの無垢の幸福―数学的真理の絶対性という神話
ヴォワイヤン・パスカルの洞見―人間的知識の栄光と悲惨
「何も知られないこと」―懐疑主義者の数学的理性批判
「われ惟う、ゆえにわれあり」―デカルトの懐疑主義者への回答
「可能世界」というものの考え方―数学的真理のライプニッツ的救済
中間考察 基礎づけのない多様な数学的知識―ウィトゲンシュタインにとっての数学的真理)
第2部 古代ギリシャにおける理論数学の成立と数学革命論(エウクレイデース公理論数学と懐疑主義―サボー説の改訂
数学における革命とはどういうものか?―トーマス・S.クーンの科学哲学の光のもとでみた数学的真理)

著者紹介

佐々木 力 (ササキ チカラ)  
1947年、宮城県生。東北大学理学部および同大学院で数学を学んだあと、プリンストン大学大学院でトーマス・S.クーン、マイケル・S.マホーニィらに科学史・科学哲学を学び、Ph.D.(歴史学)。1980年から東京大学教養学部講師、助教授を経て、1991年から2010年まで教授。定年退職後、2012年から北京の中国科学院大学人文学院教授。2016年から中部大学中部高等学術研究所特任教授。2020年に神奈川県和算研究会会長。東アジアを代表する科学史家・科学哲学者、数学史家。日本陳独秀研究会会長、環境社会主義研究会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)