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宇宙マグロのすしを食べる 魔法の水「好適環境水」誕生物語

出版社名 旬報社
出版年月 2021年5月
ISBNコード 978-4-8451-1695-9
4-8451-1695-2
税込価格 1,650円
頁数・縦 176P 20cm

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要旨

ニホンウナギやクロマグロなど希少な天然資源を守るとともに、将来懸念される世界の食料不足を解消する手段に「養殖」がある。海水魚の養殖は、海の一部を囲うのが一般的で、そのスタイルは3000年前から変わっていない。だが、ある特殊な「水」を使えば、海が近くにない内陸部でも養殖が可能になるそうだ。本書は、海水魚の「陸上養殖」を可能にする、海水でも淡水でもない“第3の水”である「好適環境水」の開発物語である。著者が開発した好適環境水は、3種類のミネラルを一定の比率で真水に溶かすことでつくることができる。この水には、海水魚を育てられるだけでなく、早く成長させ、病気から守り、味も美味しくする効果がある。著者はこの水を使うことで、火星でマグロを育て、すしにして味わう、という夢を抱く。著者は岡山理科大学准教授。三井金属鉱業総合研究所に技術者として就職した後、熱帯魚の水槽設備をあつかう会社を設立。その後、岡山理科大学専門学校のアクアリウム学科長に就任。魚やサンゴの養殖に携わり、2006年、好適環境水を開発した。2009年より現職。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2021年6月9日]

商品内容

要旨

あれ?海水魚と淡水魚が一緒に泳いでる?世界を驚かせた第3の水、食料危機を解決し、めざすは宇宙養殖!

目次

第1章 魚に引き寄せられる(魚に囲まれていた子ども時代
「花形」だった工業技術者 ほか)
第2章 魔法の水、好適環境水(再び白衣を着る
開設の食前、トラブルが発生! ほか)
第3章 好適環境水で魚介類を陸上養殖する(陸の上でトラフグをつくる
「おかやま理大フグ」は大好評 ほか)
第4章 陸上の魚工場が人類を救う(魚を生かす前に水を生かせ!
解決のヒントは海ではなく畑に ほか)
第5章 宇宙養殖の時代がくる(カンボジアで稚エビ生産に挑む
電気のない村で施設をつくる ほか)

著者紹介

山本 俊政 (ヤマモト トシマサ)  
1958年岡山県生まれ。岡山理科大学准教授。子ども時代は岡山・児島湾のそばで魚に囲まれながら育つ。大手金属メーカーの研究員を経て、趣味だった熱帯魚の水槽設備をあつかう会社を設立。その後、岡山理科大学専門学校に移り、魚の養殖、ミドリイシサンゴの陸上増殖とサンゴ礁域への移植研究にたずさわる。2005年、カクレクマノミの大量繁殖に成功。2006年には海水でもない淡水でもない第3の水「好適環境水」を開発。海水を使わずに海水魚の飼育を可能にし、世界に驚きを与える。2009年に岡山理科大学工学部バイオ・応用化学科准教授に就任。サンゴ礁死滅の原因として問題となっているオニヒトデの新しい駆除方法として、酢酸(お酢)注入によるオニヒトデの駆除研究(環境省マリンワーカー事業)に成功。四国、九州、沖縄をはじめフィリピン、インドネシア、フィジー、サモアなど世界に普及させる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)