• 本

光学のエスノグラフィ フィールドワーク/映画批評

出版社名 森話社
出版年月 2021年6月
ISBNコード 978-4-86405-160-6
4-86405-160-7
税込価格 3,190円
頁数・縦 286P 20cm

商品内容

要旨

すべての映画は民俗の記録である。撮ること、観ること、考えること―。これらの営みの総体として、映画は形成されている。ロバート・フラハティからジャン・ルーシュへと連なる映像人類学をはじめ、アピチャッポン・ウィーラセタクン、王兵、ツァイ・ミンリャン、エドワード・ヤンといったアジアの映画作家まで、人類学的フィールドワークと映画批評を横断し、映像のなかに個を超えた人類の歴史、習俗、営みを見出す。サントリー学芸賞受賞作『映像の境域』を発展させた批評の新地平。

目次

プロローグ 光学の民族誌
1 光学的イメージの旅(民族誌家としてのアーティスト―マヤ・デレンとヴードゥー信仰
ツァイ・ミンリャン、時間を描く画家
アピチャッポンと東北の森
亜熱帯のコスモポリタン―エドワード・ヤン論
台南とシュルレアリスム―『日曜日の散歩者』)
2 民族誌映画のフィールド(神話を彫塑する―ロバート・フラハティ論
エスノフィクションの方法―ジャン・ルーシュ論
久高島のコスモロジー
むきだしの縄文―『海の産屋』と『廻り神楽』)
3 革命と戦争の世紀(革命の民族誌―ストローブ=ユイレ論
光の叙事詩―王兵の『鉄西区』と『死霊魂』
リティ・パンと七つの外部記憶
ポスト東欧革命の映像―チェコ、マケドニア、ボスニア
ソーシャル・デザインとしての太陽花占拠)

著者紹介

金子 遊 (カネコ ユウ)  
批評家、映像作家。多摩美術大学准教授、芸術人類学研究所所員。映像、文学、フォークロアを領域横断的に研究する。『映像の境域』(森話社、2017年)でサントリー学芸賞“芸術・文学部門”受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)