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当たり前の日常を手に入れるために 性搾取社会を生きる私たちの闘い

出版社名 影書房
出版年月 2022年9月
ISBNコード 978-4-87714-492-0
4-87714-492-7
税込価格 2,200円
頁数・縦 341P 19cm

商品内容

要旨

行き場のない私に真っ先に声をかけてきたのは、買春者か性搾取業者でした。「助ける」ことはできないかもしれないけど、一緒にもがくよ。社会を変えてきたColaboの11年。

目次

1 活動スタート(家が安全な場所ではない子たちと一緒に活動を始める
インタビュー1 あゆみ(23歳・出会って8年) 息抜きする場所 ほか)
2 Tsubomi声をあげる(サポートグループ「Tsubomi」と「私たちは『買われた』展」
対談2 川村百合×仁藤夢乃 児童福祉をどう変えてきたか―弁護士との連携から、子どもの権利保障を考える ほか)
3 バスカフェをつくる(排除された私たちは安全にたむろできる場所をつくっていく
インタビュー4 めぐみ(21歳・出会って2年) 休憩所 ほか)
4 共に行動してきたこと(「出会いに行く」「共に考え、行動する」を大切に
インタビュー7 もも(21歳・出会って3年半) 第二の家 ほか)
5 これからのColabo(女の子たちと共に搾取されない社会をつくっていく)

出版社・メーカーコメント

「行き場のない私に真っ先に声をかけてきたのは、買春者か性搾取業者でした」日本では、虐待や貧困などで行き場を失い性被害に遭うなどして困っている若年女性が、自分から公的な機関へ助けを求めることは難しく、また公的支援につながったとしても、管理体制の厳しさなどからそこからこぼれ落ちてしまい、多くは”自己責任”で生き抜こうとしています。 学校や家が安心して過ごせる場でなくなり、渋谷で週5日過ごしていた自身の経験を記した『難民高校生』や、少女を「JKビジネス」に取り込む業者の手口を分析した『女子高生の裏社会』などの著書がある仁藤夢乃さんが代表をつとめる一般社団法人Colaboでは、行き場のない若年女性が性搾取などの危険に取り込まれる前に、繁華街での声をかけ(アウトリーチ)等で彼女たちとつながり、相談や役所などへの同行、一時シェルター、シェアハウスの提供などで、困っている女性を支え、「共にある」活動を行なっています。 また、大きな反響を呼んだ「私たちは『買われた』展」をはじめとする若年女性の性被害の実態を伝える活動では、女子高生を性的に価値の高い商品かのように「JK」と呼び、「児童買春」を「援助交際」と言い換え、「ブランド物ほしさに好きでやっているんだろう」と、児童買春被害を見て見ぬふりしてきた大人社会に、その責任を問うてきました。 本書では、Colaboの11年の活動を振り返りつつ、仁藤夢乃さんによるColaboにつながる女の子たちへのインタビューや、学校教育や女性福祉の専門家、弁護士、困窮者支援の活動家らと仁藤さんとの対談を収録。Colaboの核にある〈対等な関係性〉や〈当事者主体の活動〉がどのようにして可能になったのかを明らかにします。

著者紹介

仁藤 夢乃 (ニトウ ユメノ)  
1989年生まれ。一般社団法人Colabo代表。中高時代に街をさまよう生活を送った経験から、10代女性を支える活動(夜の街でのアウトリーチ、シェルターでの保護や宿泊支援、シェアハウスでの住まいの提供など)を行なっている。明治学院大学国際平和研究所研究員。第30期東京都「青少年問題協議会」委員、厚生労働省「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」構成員を務めた。受賞歴:2015年「エイボン女性年度賞」、日経ビジネス「次代を創る100人」、文藝春秋「日本を代表する女性120人」、日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー「若手リーダー部門」、2019年「Forbes Under30 Asia 2019社会起業家部門」、2021年「国際女性デーHAPPY WOMAN AWARD 2021 for SDGs」など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)