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ジャンキンの悪妻の書 中世のアンティフェミニズム文学伝統

中世のアンティフェミニズム文学伝統

出版社名 南雲堂フェニックス
出版年月 2006年7月
ISBNコード 978-4-88896-374-9
4-88896-374-6
税込価格 3,630円
頁数・縦 124P 20cm

商品内容

要旨

古典古代ギリシャ・ローマ文学から中世ヨーロッパ文学に至るまで、特に中世ラテン文学や俗語文学を問わず、女性を誘惑者「イヴ」の末裔と見なし忌避する「女性嫌厭」乃至は「反結婚主義」の立場をとる女性観の系譜がある。例えば、ジャン・ド・マンが『薔薇物語続編』のなかで“理性”、“老婆”、“自然の女神”などに長口舌させる「現実的性愛」や辛辣な女性諷刺の論議、またG・チョーサーが「バースの女房の序」で稀代の艶色家の女房アリスーンに“倒錯的”に「女性嫌厭」や「反結婚主義」の思潮を展開させる話は、かかる系譜の女性観の好個の例といえよう。そして、聖ヒエロニムス「ヨウィニアヌスへの駁論」、“テオフラストゥス”「結婚についての書」、ウォルター・マップ「ウァレリウスが哲学者ルフィヌスに妻帯を戒める書簡」は、このような「女性嫌厭」の文学伝統の権威書として、古来より頻繁に援用された典拠の書である。

目次

第1 ウァレリウスが哲学者ルフィヌスに妻帯を戒める書簡(ウォルター・マップ)
第2 結婚についての書(テオフラストゥス)
第3 ヨウィニアヌスへの駁論抄(聖ヒエロニムス)

出版社
商品紹介

「ウァレリウが哲学者ルフィヌスに妻帯を戒める書簡」など3本の女性嫌厭・反結婚主義の論考を収めた。中世ラテン語原典より本邦初訳。

著者紹介

瀬谷 幸男 (セヤ ユキオ)  
1942年生まれ。1968年慶応義塾大学大学院修士課程修了。1979年〜1980年オックスフォード大学留学。北里大学一般教育部教授、慶応義塾大学文学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)