• 本

思いがけず利他

出版社名 ミシマ社
出版年月 2021年10月
ISBNコード 978-4-909394-59-0
4-909394-59-1
税込価格 1,760円
頁数・縦 178P 19cm

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要旨

SDGsに積極的に取り組む企業が増えている。「地球上のすべての人が幸福に暮らし続けられる」ためのSDGsにコミットすることは「利他」の行為だと認識されている。企業だけでなく、ボランティアや寄付など、個人の利他的行為も広がりつつある。私たちは改めて「利他とは何か」を考えるべきなのかもしれない。本書では、時に「うさん臭い」「偽善的」「押しつけがましい」とネガティブにも捉えられがちな「利他」の行為について、その本来のあり方を考察。立川談志の落語論、浄土真宗の開祖・親鸞の教えなどさまざまな角度から「利他」の本質を論じている。本来の利他の精神は、他者への共感から「何かをしてあげよう」と意図することで生じるのではなく、無力で「どうしようもない」自分を認識した時に、自己の意思を超えて“思いがけず”宿るものだという。著者は東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年『中村屋のボース』(白水社)で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞を受賞している。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2021年12月3日]

商品内容

要旨

It’s automatic!?誰かのためになる瞬間は、いつも偶然に、未来からやってくる。自己責任論も「共感」一辺倒もさようなら。利他論の決定版。

目次

第1章 業の力―It’s automatic(落語「文七元結」
古今亭志ん朝と立川談志の解釈 ほか)
第2章 やって来る―与格の構造(ヒンディー語の与格構文
言葉はどこからやって来るのか? ほか)
第3章 受け取ること(利他と利己のパラドクス
ありがたくない「利他」 ほか)
第4章 偶然と運命(イラク人質事件と自己責任論
タイの洞窟遭難事故 ほか)

著者紹介

中島 岳志 (ナカジマ タケシ)  
1975年大阪生まれ。大阪外国語大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年、『中村屋のボース』で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)