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流れ星が消えないうちに

新潮文庫 は−43−1

出版社名 新潮社
出版年月 2008年7月
ISBNコード 978-4-10-135181-0
4-10-135181-3
税込価格 737円
頁数・縦 343P 16cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全3件

  • 一瞬の願いは、願いではなく決意かもしれません

    裏表紙に「恋愛小説の新しい名作」と紹介されています。恋愛小説、なのでしょうか?友情とか、スポーツとか、親子の絆とか、姉妹(姉弟)の絆とか、色々ありすぎて、内容を一言で括るのが難しそうです。でも、物語の展開は、かなり変則的な三角関係と表現できなくもない恋愛を主軸にしているので、恋愛小説とするのがいちばん近い気がします。とは言え、一言で括りたくないと思わせる内容でした。巧君は、事故で亡くなる前日に加地君が投函したハガキを、加地君の恋人だった、そして現在は自分の恋人の奈緒子に見せることが出来ないでいます。そのハガキの内容は最後(の10ページ前)まで、読者にも奈緒子にも明かされません。どんな内容かずっと気になりながら読み進むことになります。ちょっとにくいテクニックですね。また、奈緒子は巧君が亡くなってから、毎日玄関で眠るようになってしまいました。文中に「玄関は人が入ってくる場所。そして人がでていく場所」とあります。いずれにしろ留まる場所ではないようです。だから奈緒子は、いつの日か動き出すはずです。流れ星が消えないうちに願いをかけて。その一瞬にかける事ができる願いは、もう願いではなく、決意とか表

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    (2011年4月15日)

  • 恋愛小説の新しい名作

    なぜ人は亡くなった人のことを「星になった」と言うのだろう。恋人の死後とともに惹かれあう二人の物語は三角関係の恋愛小説であると同時に死は身近にあり一度は人として乗り越えなくてはならないものだと教えてくれる一冊です。

    (2009年10月15日)

  • 大切な人を失ったときにこの本を読んだことを思い出したい

    何があっても人生は続き、何をしてもしなくても時間は過ぎてゆく。何かを失ってもそれを認めて、乗り越えたところに新しい自分がいるんだ。という本当に使い古されていて他の人に言われると鼻白んでしまうことでも紡さんの文章だとスーッと入ってくる。「半分の月がのぼる空」と並んで青春小説として外せない作品。(高)

    (2009年6月10日)

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商品内容

要旨

忘れない、忘れられない。あの笑顔を。一緒に過ごした時間の輝きを。そして流れ星にかけた願いを―。高校で出会った、加地君と巧君と奈緒子。けれど突然の事故が、恋人同士だった奈緒子と加地君を、永遠に引き離した。加地君の思い出を抱きしめて離さない奈緒子に、巧君はそっと手を差し伸べるが…。悲しみの果てで向かい合う心と心。せつなさあふれる、恋愛小説の新しい名作。

おすすめコメント

忘れない、忘れられない。あの笑顔を。一緒に過ごした時間の輝きを。そして流れ星にかけた願いを――。高校で出会った、加地君と巧君と奈緒子。けれど突然の事故が、恋人同士だった奈緒子と加地君を、永遠に引き離した。加地君の思い出を抱きしめて離さない奈緒子に、巧君はそっと手を差し伸べるが……。悲しみの果てで向かい合う心と心。せつなさあふれる、恋愛小説の新しい名作。

著者紹介

橋本 紡 (ハシモト ツムグ)  
三重県生れ。1997(平成9年)、第四回電撃ゲーム小説大賞金賞を受賞してデビューし、「リバーズ・エンド」「半分の月がのぼる空」シリーズを電撃文庫より刊行する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)