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江戸の名所 お上り武士が見た華の都

小学館101新書 111 江戸検新書

出版社名 小学館
出版年月 2011年7月
ISBNコード 978-4-09-825111-7
4-09-825111-6
税込価格 770円
頁数・縦 190P 18cm

商品内容

要旨

幕府のお膝元、江戸。ここは、江戸時代の政治の中心であると同時に、地方の人々にとって一生に一度は見物に訪れてみたい観光都市、華の都だった。そんな江戸を堪能したのが、紀州藩の江戸勤番武士・酒井伴四郎である。勤めのかたわら江戸の名所を巡り、名物を食べ歩いた伴四郎が残した詳細な日記は、江戸名所を知るうえでの一級史料となっている。本書では、まさに江戸時代のお上さん、伴四郎が訪れた場所を中心に取り上げ、わかりやすく解説。「江戸の名所」を知るうえで、必携の入門書である。

目次

江戸勤番武士の生活
まずは江戸全体を眺める
気楽な繁華街「四谷・赤坂」
江戸を見守る「上野・神田」
華の都の中心「日本橋・京橋」
江戸随一の繁華を誇る「浅草・吉原」
娯楽あふれる「両国」
閑静で風光明媚な「向島」
新興地の活気あふれる「本所・深川」
行楽の別天地「王子・染井」
幕末動乱直前の「芝・目黒・品川」
健脚の江戸人が通う「西の郊外」

出版社・メーカーコメント

万延元年(1860)に紀州から江戸に下った紀州藩の下級武士、酒井伴四郎は元来几帳面な性格だったのか、5月11日から11月晦日までの195日間、一日も欠かさずその日の行動を日記に記し、小遣い帳をつけていました。  当時、数えで27歳の伴四郎の主な仕事は「衣紋稽古」、今でいう着付けを教えることでしたが、勤務は3〜4日に一回、しかも午前中のみ。残りは自由時間でひんぱんに江戸見物をしていることが日記から読み取れます。195日の江戸滞在中、外出すること、なんと117回。名所をめぐり、名物を口にして、江戸滞在を存分に楽しんでいることがわかります。  彼の優雅な江戸滞在日記を読み解いていくことで、当時世界最大の都市であった江戸の名所を、その歴史的成り立ち、当時の評判、さらにはそれぞれの場所の名物まで、豊富なエピソードを交えて紹介していきます。  2011年度、第六回江戸文化歴史検定のお題「江戸の名所」の関連図書でもある本書は、今なお当時の面影が残る現在の東京を楽しむ事ができる一冊になっています。

著者紹介

田澤 拓也 (タザワ タクヤ)  
1952年、青森県生まれ。早稲田大学法学部・第一文学部卒。出版社勤務を経てフリーに。『空と山のあいだ』(第八回開高健賞)ほかノンフィクション作品を数多く著す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)