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文学におけるマニエリスム 言語錬金術ならびに秘教的組み合わせ術

平凡社ライブラリー 769

出版社名 平凡社
出版年月 2012年8月
ISBNコード 978-4-582-76769-8
4-582-76769-9
税込価格 2,420円
頁数・縦 703P 16cm

商品内容

要旨

文学におけるマニエリスムの展開の諸相とその本体を、ヨーロッパ世界の厖大な作品のうちに追い求め、レトリックや文体論、神秘主義や錬金術、その他多種多様な領域を精神史的洞窟学が探査するとき、解体し断片化する世界と時代の別の光景が立ち現われる。美術史の局所からこの概念を解放し、精神史的“常数”にまで鍛造した鬼才ホッケの、種村季弘翻訳になるこの圧倒的書物、待望の再刊。『迷宮としての世界』姉妹篇。

目次

第1部 魔術的文字(変則的なものの伝統のために
ヨーロッパの隠れた緊張の場
言語的二重生活
変則詩
組み合わせ術
魔術的詭弁)
第2部 形象のなかの世界(隠喩至上主義
魔神の呪縛
ゴンゴリスモ、マリニズモ、プレシオジテ
シェイクスピアの変形
形象の機智
ドイツの理性芸術)
第3部 異・修辞学と綺想主義(錬金術と言葉の魔術
意識的なまやかし
効果のメカニズム
美の公式
マニエリスモの綱領起草者たち
謎術としての寓意画法)
第4部 芸術的虚構としての人間(音楽主義
ジェスアルド・ダ・ヴェノーサからストラヴィンスキーまで
音楽のカバラ学
ダイダロスとディオニュソス
マニエリスム的演劇
迷路小説
叙事詩的怪物)
結論部 マニエリスム的テーマとしての人間(神性の夜の側
白い神秘思想と黒い神秘思想
決疑論と放縦主義
神の発明家
十字の徴)
付録 ヨーロッパの綺想体―ミニアチュア‐アンソロジー

出版社
商品紹介

『迷宮としての世界』姉妹編。マニエリスムの諸相と本体を多岐にわたる視点から厖大な文学作品を渉猟して見極める。解説は高山宏。

著者紹介

ホッケ,グスタフ・ルネ (ホッケ,グスタフルネ)   Hocke,Gustav Ren´e
1908‐85。ドイツの文筆家、文化史家
種村 季弘 (タネムラ スエヒロ)  
1933年、東京生まれ。東京大学文学部卒業。ドイツ文学者、評論家。2004年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)