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シンマイ!

出版社名 講談社
出版年月 2016年6月
ISBNコード 978-4-06-220123-0
4-06-220123-2
税込価格 1,650円
頁数・縦 255P 19cm

商品内容

要旨

新潟の祖父・喜一に米作りを教わりに来た翔太は、毎朝五時起きで田んぼを見にいくことに。新米農家・里美、いけすかない兼業農家の光太郎、農家の仲を取り持つまさるらに辟易としていた翔太は、ある日喜一の米を食べ目が覚める。土の匂い、稲の顔色、放たれた鴨―田んぼの様子はめまぐるしく移り変わり、小さな出来事が稲に大打撃を与える。喜一の勘が、経験が、稲を最高の米へと導いていく。

おすすめコメント

新潟の祖父に米作りを教わりに来た翔太。朝五時起きで田んぼに向かい、田んぼを注視する祖父。真っ黒に日焼けした新米農家の里美、農薬を使い効率よく米を生産する兼業農家の光太郎。まったく気が合わない農家たちの仲を取り持とうとする市役所職員のまさる。友人もおらず、携帯の電波も届かない。同居の祖父は何も話さず、出かけるにも周囲には田んぼしかない。ある日、翔太は寝坊して朝五時に起きられなかった。すると喜一は一言「帰れ」と言う。このまま帰っては負けだと居直る翔太はある日、喜一の米を食べる。光り輝く米粒、鼻孔に飛び込む芳醇な香り、味覚をぶん回す暴力的な旨味、ぷつりぷつりと弾ける歯ごたえ――。最高の米づくりを目指す日々が始まった。「雨が降ろうが雪が降ろうが、親の葬式の翌日だろうが、とにかく一日も休まず田んぼを見ろ」 風が運ぶ土の匂い、まばらに育つ稲の顔色、雑草を防ぐために放たれた鴨。田んぼの様子はめまぐるしく移り変わり、小さな違いが稲に大打撃を与える。喜一の勘が、経験が、稲を最高の米“神米”へと導いていく。新米による神米のための米小説!

著者紹介

浜口 倫太郎 (ハマグチ リンタロウ)  
1979年奈良県生まれ。2010年、『アゲイン』(文庫は『もういっぺん。』に改題)で第5回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞しデビュー。放送作家として「ビーバップ!ハイヒール」などを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)