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暗号と量子コンピュータ 耐量子計算機暗号入門

出版社名 オーム社
出版年月 2019年8月
ISBNコード 978-4-274-22410-2
4-274-22410-4
税込価格 2,750円
頁数・縦 215P 21cm

商品内容

要旨

量子コンピュータの登場により、現在広く普及している公開鍵暗号、ディジタル署名は危殆化してしまう。2030年に移行が計画されている「耐量子計算機暗号」について、暗号の基礎から標準化動向まで解説!

目次

1章 社会で利用される暗号技術
2章 暗号の危殆化リスク
3章 量子コンピュータについて
4章 量子コンピュータによる暗号解読
5章 ブロックチェーンなど暗号応用技術に対する量子コンピュータの影響
6章 暗号のディレンマー設計者と攻撃者の攻防
7章 耐量子計算機暗号とは
8章 耐量子計算機暗号の標準化活動
9章 今後の課題

おすすめコメント

来る量子コンピュータ時代の暗号を徹底解説!暗号技術は、われわれの生活のさまざまな場面で利用されており、情報化社会の安全基盤として重要性を増しています。たとえば、暗号技術がなければネットショッピングも安心してできませんし、ブロックチェーンを用いた仮想通貨も生まれることはありませんでした。 ですが、現在これらのサービスに用いられている暗号技術は従来型のコンピュータによる計算を前提として開発されています。そのため、近年注目されている量子コンピュータによる異なったアルゴリズムで計算を行うと、現在の暗号は高速に解かれてしまうのではないか、という懸念があります。具体的には、素因数分解を前提としたRSA暗号などは危殆化する状況にあります。 本書は、量子コンピュータが暗号技術に与える影響について多角的な切り口から考察し、読者に、来る量子コンピュータ時代における暗号技術の基礎知識を提供します。読者は、量子コンピュータが与える情報化社会へのインパクトを知るとともに、自身のかかわる情報セキュリティにおいて、今後知っておくべき、対策する必要がある必須の情報を得ることができます。 情報セキュリティに携わる技術者・エキスパートのみならず、暗号や量子コンピュータに興味をもつ一般の方にも向けて、やさしくていねいに解説しています。

著者紹介

高木 剛 (タカギ ツヨシ)  
1993年名古屋大学理学部数学科卒業。1995年名古屋大学大学院理学研究科数学専攻修士課程修了。日本電信電話株式会社NTT研究所。1997年ドイツ・ダルムシュタット工科大学情報科学部客員研究員。1998年日本電信電話株式会社NTTドイツ研究所。2001年Dr.rer.nat.(ダルムシュタット工科大学情報科学部)。ドイツ・ダルムシュタット工科大学情報科学部助手。2002年ドイツ・ダルムシュタット工科大学情報科学部助教授。2005年公立はこだて未来大学システム情報科学部准教授。2008年公立はこだて未来大学システム情報科学部教授。2010年九州大学大学院数理学研究院教授。2011年九州大学マス・フォア・インダストリ研究所教授。現在、東京大学大学院情報理工学系研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)