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晩年のカント

講談社現代新書 2603

出版社名 講談社
出版年月 2021年1月
ISBNコード 978-4-06-522233-1
4-06-522233-8
税込価格 990円
頁数・縦 236P 18cm

商品内容

要旨

還暦を過ぎ、ようやく購入した自宅。いっさいの装飾を欠いた空間で、家族とのつきあいも絶ち、老哲学者カントは何を考えていたのか?三批判書を書き上げ、名声を確かなものとした彼に起こった、ある筆禍事件とは?同業の哲学者は一度として招待せず、連日四〜五時間におよぶ食卓で繰り広げられる会話。女性や人種に対する高慢と偏見の集積。人の名前を覚えられなくなり、アルファベット順の引き出しをこしらえて会見に臨む姿。ケーニヒスベルク市内の年長の高齢者に対する異様な関心―。ある老哲学者の、ぎこちない下手な生き方を辿る。

目次

第1章 老哲学者の日常生活
第2章 『宗教論』による筆禍事件
第3章 フィヒテとの確執
第4章 政治に対する態度―『永遠平和論』
第5章 法と道徳―『人倫の形而上学』
第6章 宗教に対する態度―『学部の争い』
第7章 地上のあらゆるものへの興味―『人間学』『自然地理学』
第8章 老衰そして死

著者紹介

中島 義道 (ナカジマ ヨシミチ)  
1946年生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程修了。ウィーン大学にて哲学博士号取得。電気通信大学教授を経て、現在は「哲学塾カント」を主宰。専攻は時間論、自我論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)