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沢村栄治 裏切られたエース

文春新書 1300

出版社名 文藝春秋
出版年月 2021年2月
ISBNコード 978-4-16-661300-7
4-16-661300-6
税込価格 1,155円
頁数・縦 277P 18cm

商品内容

要旨

プロ野球投手最高の栄誉のひとつ、「沢村賞」に名を残す沢村栄治。ベーブ・ルースをも打ち取った彼の全盛期はほんの二年弱だ。親族の巨額の借金、三度の徴兵、そして巨人からの非情な解雇。―自身も六大学野球で活躍した著者が描く、運命と格闘した男の記録。

目次

第1章 沢村栄治と正力松太郎―職業野球への胎動
第2章 甲子園のエースから職業野球のエースへ
第3章 ベーブ・ルースとの対決―東京巨人軍の誕生
第4章 職業野球リーグの創成
第5章 「私は野球を憎んでいます」
第6章 戦場と球場
第7章 そしてプロ野球が生まれた

出版社・メーカーコメント

――私は野球を憎んでいます。その年最高の投手に与えられる特別賞「沢村賞」に名を遺す沢村栄治。職業野球選手一期生として活躍し、太平洋戦争中に兵士として27歳で命を散らした男は、死の直前そう書き残しました。六大学野球が全盛の時代に、職業野球(プロ野球)は、スタート直後世間の蔑視に晒されていました。中学の野球部で指導を受けた監督の縁があった慶応大学への進学を夢見た沢村栄治は、家庭の経済状況から果たせず、中学を中退して出来てまもないプロ野球の世界に。その後は親族が無軌道に膨らませていく借金に拘束されて、学業に戻ることも叶わず、その結果、戦争の状況が悪化すると、沢村には徴兵猶予の特典もなく、戦死するまで繰り返し兵役へ駆り出されました。日米戦ではベーブルースと対峙し、アメリカにも二度渡ってその名を轟かせた沢村栄治の軌跡と、波乱にみちた職業野球の誕生の物語を自身も東大で六大学野球をプレイした作家が描きます。

著者紹介

太田 俊明 (オオタ トシアキ)  
1953年千葉県松戸市生まれ。東京大学在学中、硬式野球部の遊撃手として東京六大学野球で活躍。卒業後は総合商社などに勤務。1988年、筆名・坂本光一で執筆した、甲子園を舞台にしたミステリー『白色の残像』が第34回江戸川乱歩賞受賞。2013年の定年退職を機に小説執筆を再開し、2016年『姥捨て山繁盛記』で第8回日経小説大賞受賞。野球に関するスポーツコラムも執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)