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鬼と異形の民俗学 漂泊する異類異形の正体

出版社名 ウェッジ
出版年月 2021年7月
ISBNコード 978-4-86310-238-5
4-86310-238-0
税込価格 1,540円
頁数・縦 207P 19cm

商品内容

要旨

現代に蘇る異類異形たち。酒呑童子、百鬼夜行、羅城門の鬼…日本人が長い歴史のなかで追いやった「鬼」なるものの正体とは?

目次

第1章 鬼と異形の系譜―古典・伝説に現れた異類たちを読み解く(異形の怪物、ヤマタノオロチ―日本神話にみる鬼の原点
歴史に現れた原初の鬼たち―『日本書紀』の中の「まつろわぬ民」としての鬼 ほか)
第2章 日本の闇に蠢く「異形のもの」列伝―異界からの訪問者を総覧する(土蜘蛛
仏教系の鬼 ほか)
第3章 呪術者・異能者たちの群像―怪異と対峙した「鬼殺隊」の原像(陰陽師
修験者 ほか)
第4章 鬼と出会える聖地―闇の民俗とパワースポットをめぐる(岩木山―シャーマンに霊感を授けた津軽の鬼が住まう
奥三河―夜を徹して行われる鬼の秘祭の里 ほか)

出版社・メーカーコメント

古(いにしえ)より、鬼と喰うか喰われるかの「戦い」をしてきた日本人。酒呑童子をはじめ、ナマハゲ、節分の鬼、雷神、羅城門の鬼などに登場する鬼は、どれも見た目は人間のようでありながら、角をもち、恐ろしい形相であるなどの特徴をもっている。古くは日本書紀や風土記にも記述があるが、多くは歴史や文化の周縁の域に追いやられつつも、日本人にとっては存在を消し難い、畏怖の対象でもあった。漫画『鬼滅の刃』が老若男女問わずブームとなったが、そこで描かれる世界観も日本古来の鬼および鬼退治をモチーフにしており、日本人の精神的な深奥に潜む「恐ろしいもの」への畏怖、そしてそれへの克服がある。本書では数多くの伝承・伝説・説話・芸能・絵画などが物語る「鬼」の実像に迫り、現在の鬼滅ブームに至る過程を民俗学的に読み解いていくもの。

著者紹介

飯倉 義之 (イイクラ ヨシユキ)  
1975年、千葉県生まれ。國學院大學大学院修了後、国際日本文化研究センター機関研究員等を経て、國學院大學文学部准教授。専門分野は口承文芸学、現代民俗論。怪異・怪談、妖怪伝承に造詣が深い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)