• 本

武士に「もの言う」百姓たち 裁判でよむ江戸時代

草思社文庫 わ2−4

出版社名 草思社
出版年月 2022年4月
ISBNコード 978-4-7942-2576-4
4-7942-2576-8
税込価格 935円
頁数・縦 229P 16cm

商品内容

要旨

江戸時代の百姓は、武士に支配されるだけの「もの言わぬ民」ではなく、家を守り、村をよくするためには果敢に訴訟をおこした。それを裁く武士も、原告・被告の百姓が納得する判決を下さなければ、支配者としての威厳を保てなかった。本書では、江戸時代の訴訟・裁判を概観しつつ、信濃国の松代藩真田家領内でおきた百姓の訴訟を取り上げ、騒動の始まりから判決までの全過程をつぶさに解説。百姓と武士の意外な関係を明らかにする。

目次

第1部 江戸時代の「訴訟と裁判」とは(江戸時代の法と裁判
刑罰の実態
名奉行の条件
非合法の訴訟―越訴 ほか)
第2部 信濃国の松代藩真田家文書に残された百姓たちの騒動記―百姓たちが二派に分かれ激突。彼らは何を主張し、それを武士はどう裁いたか。(名主の選挙をめぐり、義兵衛派と弥惣八派が激突
武士による吟味と、弥惣八派の瓦解
明るみに出る、義兵衛派の村財政私物化
評定所での判決と、その後)

出版社・メーカーコメント

百姓の自己主張はすごかった。武士の裁きにも臆せず、主張を曲げない百姓たち。信濃国の松代(まつしろ)藩真田(さなだ)家に残された希少な裁判史料から「百姓と武士の意外な関係」を明らかにする。江戸時代の百姓は、武士に支配されるだけの「もの言わぬ民」ではなく、家を守り、村をよくするためには果敢に訴訟をおこした。それを裁く武士も、原告・被告の百姓が納得する判決を下さなければ、支配者としての威厳を保てなかった。本書では、江戸時代の訴訟・裁判を概観しつつ、信濃国の松代藩真田家領内でおきた百姓の訴訟を取り上げ、騒動の始まりから判決までの全過程をつぶさに解説。百姓と武士の意外な関係を明らかにする。

著者紹介

渡辺 尚志 (ワタナベ タカシ)  
1957年、東京都生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。国文学研究資料館助手を経て、一橋大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)