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複雑性PTSDとは何か 四人の精神科医の座談会とエッセイ

出版社名 金剛出版
出版年月 2022年4月
ISBNコード 978-4-7724-1890-4
4-7724-1890-3
税込価格 2,860円
頁数・縦 199P 20cm

商品内容

目次

第1部 座談会(複雑性PTSDの概念、歴史、その重要性
トラウマ焦点化心理療法の考え方
治療同盟をつくる
複雑性の要素―虐待・DV・いじめ・災害
トラウマ記憶を扱うという治療―効果と副作用 ほか)
第2部 座談会を終えて(「型」と「型破り」
「経験」となりえなかった「体験」
「世界は一個の大きな病院になる」ことから逃れて
わたしの複雑性PTSD臨床―三八年間、素人になりに対応を試行錯誤してきた一精神科医の実践の紹介)

出版社・メーカーコメント

複雑性PTSD(Complex post−traumatic stress disorderCPTSD)とは,心身への組織的暴力,家庭内暴力や虐待など長期反復的なトラウマ体験の後にしばしば見られる,感情などの調整困難を伴う心的外傷後ストレス障害(PTSD)である。国際疾病分類(ICD−11)において初めてPTSDと区別された診断基準として記載され,診断名として2022年1月1日から正式に発効された。その診断基準は,否定的自己概念,感情の制御困難及び対人関係上の困難といった症状が,脅威感,再体験及び回避といったPTSDの諸症状に加えて認められることとされる。本書は,『複雑性PTSDの臨床――心的外傷?トラウマの診断力と対応力を高めよう』(金剛出版,2021)の発刊に併せて行われた四人の精神科医による座談会の記録と書き下ろしエッセイを収録したものであり,複雑性PTSDに関する最新の正確な知識・経験を読者に提供しようとするものである。日常臨床への有効なヒントを提供するであろう。

著者紹介

飛鳥井 望 (アスカイ ノゾム)  
医学博士、精神科専門医・指導医。東京大学医学部卒業、(公財)東京都医学総合研究所副所長(心の健康プロジェクトリーダー)を経て、現在、同研究所特別客員研究員、医療法人社団青山会青木病院院長、(公社)被害者支援都民センター理事長。日本トラウマティック・ストレス学会初代会長
神田橋 條治 (カンダバシ ジョウジ)  
1937年鹿児島県生まれ。1961年に九州大学医学部を卒業後、1984年まで同大学医学部精神神経科、精神分析療法専攻。1971年から1年間、モーズレー病院ならびにタビストックに留学。現在、鹿児島市にある伊敷病院に精神科医として非常勤勤務
高木 俊介 (タカギ シュンスケ)  
1957年広島県因島で生まれ、鳥取、岡山で育つ。2004年たかぎクリニック開設。ACT‐Kを立ち上げ、チームによる精神障害者の在宅ケアに日々奔走
原田 誠一 (ハラダ セイイチ)  
昭和32年東京で生まれる。昭和58年東京大学医学部卒業。平成18年7月、東京飯田橋に原田メンタルクリニック・東京認知行動療法研究所を開設。学習院大学臨床心理学科、非常勤講師を併任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)