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離れていても家族

出版社名 亜紀書房
出版年月 2023年8月
ISBNコード 978-4-7505-1806-0
4-7505-1806-9
税込価格 2,200円
頁数・縦 308P 19cm

商品内容

要旨

低い出生率と世界一進んだ高齢化、ひとり親世帯の貧困率、さらには同姓を強いられる唯一の制度を持つ現代の日本の家族とはどのようなものなのか。本書は、日本とイギリスの家族を調査、比較しながら、日本の家族の実像を探る。父が仕事で不在がちでも、ワンオペ育児と家事で女性たちが疲弊しても、意外にも多くの人が、「家族」を大切なものと考えている。保守派が目論む自助を担う器ではなく、フェミニズムが忌避する女性を閉じ込める檻でもなく、一人ひとりが自由で、かつ頼り合える家族をどのようにつくることができるのか。社会学者たちが自らの体験を踏まえながら家族のこれからを語る。

目次

序章 幻想の家族像を捨てる
1 家族像の輪郭―生活時間の変化から
2 生活の充実感をもたらすものは何か
3 リビングという空間―住まわれ方の日英比較
4 「郊外」から考える―「家族」と「幸福」の物語
5 家族生活の意味論―日本とイギリスの価値意識
座談会 日本の家族像を点描する(品田知美×水無田気流×野田潤×高橋幸)

出版社・メーカーコメント

〈「クレヨンしんちゃん」や「ちびまる子ちゃん」の家族はもういない。〉父の不在、母のワンオペ育児と家事−−。日本の家族の現実は過酷だ。それでも多くの人が、「家族」を大切なものと考えている。低い出生率と世界一進んだ高齢化、ひとり親世帯の貧困率の、さらには同姓を強いられる唯一の制度を持つ現代の日本の家族とはどのようなものなのか。本書は、日本とイギリスの家族を調査、比較しながら、日本の家族の実相を探る。−−−−−−−−−「ひとりでも生きられるようになってきた現代社会において、それでもなお人が”家族”を形成するのはなぜなのか?」父が仕事で不在がちでも、ワンオペ育児と家事で女性たちが疲弊しても、意外にも今でも多くの人が、「家族」を大切なものと考えている。−−−−−−−−−保守派が目論む自助を担う器ではなく、フェミニズムが忌避する女性を閉じ込める檻ではなく、一人ひとりが自由で、かつ頼り合える家族をどのように作ることができるのか。社会学者たちが自らの体験を踏まえながら家族のこれからを語る。《社会学者が分析する日本の家族の実像。日本の未来も、少子化対策も、ここからだ!》

著者紹介

品田 知美 (シナダ トモミ)  
早稲田大学総合人文科学研究センター招聘研究員。1964年三重県生まれ、愛知県育ち。東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。博士(学術)。城西国際大学福祉総合学部准教授などを経て、現所属。専門領域は無償労働と生活時間を軸とした日常生活の社会学
水無田 気流 (ミナシタ キリウ)  
國學院大學経済学部教授。1970年神奈川県生まれ。早稲田大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得満期退学。修士(学術、哲学)。専門領域は文化社会学、ジェンダー論。詩集『音速平和』(思潮社)で中原中也賞、『Z境』(思潮社)で晩翠賞をそれぞれ受賞
野田 潤 (ノダ メグミ)  
東洋英和女学院大学専任講師。1979年長野県生まれ、長崎県育ち。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。修士(学術)。専門領域は親密性と子どもをめぐる家族言説の社会学
高橋 幸 (タカハシ ユキ)  
石巻専修大学准教授。1983年宮城県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。修士(学術)。専門領域は、社会学理論、ジェンダー理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)