80年続いてきた革新 とどまることのない革新の80年、最先端を支える生産革新の歴史
出版社名 | ダイヤモンド・ビジネス企画 |
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出版年月 | 2025年1月 |
ISBNコード |
978-4-478-08520-2
(4-478-08520-X) |
税込価格 | 1,760円 |
頁数・縦 | 221P 19cm |
書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍 要旨 かつて日本企業が圧倒的な優位性を持っていた分野の一つに「電子部品」がある。新興国の台頭などによりその存在感は薄れつつあるが、品質や信頼性の面で、依然として日本企業の評価は高い。そんな中、創業から80年もの間革新を続け、確かな技術力でグローバル市場で認知されている企業がある。帝国通信工業だ。本書では、自動車やカメラ、電化製品などに組み込まれる電子部品を製造し、目立たないが着実かつ高度な技術革新と事業展開を続けてきた帝国通信工業の歩みと今後の展望について、トップや経営幹部、現場の社員たちへの取材をもとに詳細に語っている。1939年に東京無線電機の部品部門と合成樹脂部門が独立して設立された東京無線器材製造を前身に、軍需会社として1944年に創業した帝国通信工業は、戦後すぐに民需産業へ転換。スピーカーやラジオなどの製作から始め、より付加価値の高い電子部品とは何かを常に追求してきたという。著者の帝国通信工業は、NOBLEブランドで電子部品を展開。1944年8月に東京芝浦電機(現東芝)・日本電気(NEC)・日本無線(JRC)を中心に電機系メーカー5社の出資により設立された。現在、東証プライム市場に上場。 |
商品内容
要旨 |
誰にも見えないところで、本当の革新は続いている。自動車、ゲーム機、最新鋭一眼レフカメラ。日本で生まれた世界の大ヒット商品を支えている企業、それが帝国通信工業だ。 |
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目次 |
序章 帝通の歩んだ80年を振り返る |
出版社・メーカーコメント
本書のテーマは、世界的なヒット商品の陰に部品専業メーカーの技術革新、そしてそれを支える経営革新の存在と歴史、さらに現在まで綿々と受け継がれてきたその魂の存在である。帝国通信工業株式会社は、第2次世界大戦敗戦の前年に通信機器の部品メーカーとなるべく創業されたが、戦争の終結によって、一時期は生産も開発も中止されたという歴史をもつ創業80年に及ぶ老舗企業である。創業当初からの常軌を逸した経営環境、市場環境の中で、自社の持つ製品開発、製造技術、市場開発と、あらゆる革新が求められ、目に見えない革新が帝国通信工業を強くしてきた。その革新の歴史の中心にあるのが、「ものづくりに関する大切な工程は、できる限り自社で手掛けたい」という創業者の信念である。要素技術に磨きをかけ、素材研究から設計、設備構築から量産工程までを自社で行える電子部品メーカーとして成長してきたことが、その成長の要因となっている。「要素技術」とは製品やサービスを構成するための、基本的な個々の技術のことを指す。これらの技術は単体で使用されることもあるが、多くの場合では要素技術を組み合わせることによって、複雑な製品やシステムを構築するために活用されている。帝国通信工業では電子基盤印刷の素材開発から開発するなど、競合他社ではできない技術の革新を行ってきたのである。本書は、家電製品をはじめ、自動車やヘルスケア機器などに電子部品を供給し続けている同社の開発、製造の各ポジションの担当者に丹念な取材を行い、同社に引き継がれる創業者の信念と革新の魂の継承を丁寧に説明し、創業80周年の歴史と共に綴ったものである。