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自由 回顧録1954−2021 下

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2025年5月
ISBNコード 978-4-04-113633-1
4-04-113633-4
税込価格 2,750円
頁数・縦 375,14P 図版16P 20cm
シリーズ名 自由

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要旨

アンゲラ・メルケル元独首相は、その16年間の任期中、科学者ならではの合理的思考や調整能力からなる卓越したリーダーシップを発揮し、ギリシャ債務危機やユーロ危機、難民危機といった数々の難局を乗り越えた。自由や人権、民主主義を擁護するその政治姿勢は、今でも世界の模範となるものといえる。本書は、メルケル元独首相が自らの生い立ちと政治家としての活躍など、67年にわたる半生を語る壮大な回顧録。下巻では、メルケル氏が4期にわたる首相在任中に、世界金融危機、ユーロ危機、ウクライナやジョージアのNATO加入、環境・エネルギー、パンデミックといった解決困難な諸問題に対しどのように考えて政策を打ち出すとともに、外交面で成果を上げていったかを振り返る。ダイジェストでは、2005年11月22日から2015年9月4日までを語る第4部(p10〜p153)と2015年9月5日から2021年12月8日を回顧する第5部(p156〜p369)の中から、批判の声はあるものの、2015年に自身が「EUに関する問題としては、少なくとも私の在任期間中で最大の課題」と発言し、その取り組みが世界に大きなインパクトを与えた「難民受け入れ」の政策過程におけるいくつかのエピソード(p139〜p167)を抜粋、再構成した。著者のメルケル氏は、ドイツ連邦共和国の最高権力の座に就いた最初の女性として2005年から2021年まで連邦首相を務め、同年に政治活動から引退した。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2025年7月7日]

出版社・メーカーコメント

アンゲラ・メルケルは16年にわたりドイツ政府の首長としての責任を担い、その行動と態度で、ドイツ、ヨーロッパ、そして世界の政治をリードしてきた。メルケルは本書を通じて、1990年までの旧東ドイツ、そして1990年からの再統一されたドイツというふたつの国家における自身の半生を振り返っている。東ドイツ出身の彼女が、どうやってCDUトップの座に躍り出て、統一ドイツ初の女性首相になれたのか? なぜ西側諸国で最も影響力の強い政府首脳のひとりに数えられるようになったのだろうか? 彼女はいったい何をしたのか? 本書のなかで、アンゲラ・メルケルは首相府での日常に加え、ベルリンやブリュッセルやほかの場所で過ごした、極めて重要かつドラマチックな昼や夜について言及している。国際関係における長い変化の流れを描写し、グローバル化された世界で複雑な問題を解こうとする現代の政治家がどれほどの重圧にさらされているのかを明らかにする。読者を国際政治の舞台裏に招待し、個人間の会話がどれほどの影響力をもち、どこに限度があるのかを示す。アンゲラ・メルケルは対立が激化する時代における政治活動の条件を振り返る。彼女の回顧録を通じて、読者はほかにない形で権力の内側を垣間見ることができるだろう。本書は「自由」への重要な意志表明だ。