• 本

先生、シマリスがヘビの頭をかじっています!

鳥取環境大学の森の人間動物行動学

出版社名 築地書館
出版年月 2008年10月
ISBNコード 978-4-8067-1375-3
4-8067-1375-9
税込価格 1,760円
頁数・縦 202P 19cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 私の脳には狩猟採集人の心が!

    鳥取環境大学の教授である著者が、自然に恵まれた大学及び周辺で起こる様々な事件を記したのが本書だ。ヤギはヘビを臭いで認識しているのか、の実験で、教授が飼っているアオダイショウの「アオ」に協力をお願いしたり、ナガレホトケドジョウを観察する為に、あれこれ悩んだ末、机の周りが要塞のようになったり。しかし、圧巻なのは、本のタイトルにもなっているヘビの頭をかじるシマリスの話だ。写真付きなのでよくわかるが、本当にシマリスがヘビの頭の皮膚をかじるのだ。かじった皮膚を口の中でかみほぐし、体に塗りつけるという驚きの防衛行動。難しい専門用語も少ないので、「人間動物行動学って何?」と堅苦しく考えずに、楽しく読んでいただきたい。

    (2009年1月19日)

商品内容

要旨

大学キャンパスを舞台に起こる動物事件を人間動物行動学の視点から描き、人と自然の精神的つながりを探る。今、あなたのなかに眠る太古の記憶が目を覚ます。

目次

イノシシ捕獲大作戦―人間動物行動学から見た“尊敬”の意味
駅前広場にヤギを放しませんか?―狩猟採集人の心が駅前通りをデザインする!
駅前に残された“ニオイづけ”はタヌキの溜め糞?―スプレーで描かれたサインの動物行動学的意味
餌は目で、ヘビはニオイで察知するヤギ部のヤギコ―Iくん・Nくんの野望と私の密かな実験
飼育箱を脱走して90日間生きぬいたヘビの話―何がヘビを救ったか?
シマリスは、ヘビの頭をかじる―私が出会った愛すべきシマリスたち
イモリ、1500メートルの高山を行く―そのアカハライモリは低地のアカハライモリとはかなり違っていた
ナガレホトケドジョウを求めて谷を登る懲りない狩猟採集人―そして私の研究室の机の周りは要塞になった
1万円札をプレゼントしてくれたアカネズミ―そのネズミは少し変わった小さな島の住人だった
野外実習の学生たちを“串刺し”に走りぬけていった雌雄のテン―どの動物も雄はけなげである
自分で主人を選んだイヌとネコ―動物たちの豊かな内面を認識すべきとき

著者紹介

小林 朋道 (コバヤシ トモミチ)  
1958年岡山県生まれ。岡山大学理学部生物学科卒業。京都大学で理学博士取得。岡山県で高等学校に勤務後、2001年鳥取環境大学講師、2005年教授。専門は動物行動学、人間比較行動学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)