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うつのみや上林店のレビュー

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掲載レビュー全72件
 
赤い博物館
文春文庫 お68−2
大山誠一郎/著
文藝春秋
税込価格  858円
 
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究極の安楽椅子探偵、あなたは館長を越えられますか?
おすすめ度:
警視庁付属犯罪資料館。
館長は抜群の観察力と推理力を持ち、捜査権もないのに館内の資料に矛盾を見つけると独断で再捜査を行ってしまう人物。
しかし彼女は一方でまったく人とのコミュニケーション能力が欠如していた。
そこへ失態によって異動になった捜査一課からの転属者が、彼女の代わりに聞き込みをして矛盾を明らかにするための証言を取ってくることになった。
このコンビは抜群で、次々と再捜査によって驚愕の真相を明らかにしていくのです。

警察小説を思わせるような過去の事件の概要説明を読む限りどこも不備がないように見えるのですが、館長は見つけた矛盾点をあえて明らかにせずに捜査を進めていきます。
新しい証言も戻ってきて館員に聞くスタイルで、読者は館長とまったく同じ条件で推理ができます。

しかし・・・この事件の真相というのが非常に驚かされるもので、こんなにも確実に驚ける小説はなかなか存在しないと思います。小説の読み応え、安定感、エンタテインメント性、どれをとってもすばらしく非常に楽しませていただきました。 (2018年11月02日)
奇譚蒐集録 弔い少女の鎮魂歌
新潮文庫 し−85−1 nex
清水朔/著
新潮社
税込価格  737円
 
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悲劇をもたらしたのは鬼か、人か
おすすめ度:
伝奇ファンタジー・ミステリーといった感じのお話でした。
日本の最南端にある小さな島が舞台となっています。
その島ではほかの地域では見ないような変わった葬儀を行う風習がありました。
時代でいえば江戸の末期、その島で起きたある猟奇的な大事件がその起源でした。

とても興味深いお話でした。
事前にできるだけこの小説の情報を得ないで読まれた方が一層楽しめるのではないかと思います。

濃密に書き込まれた民俗学的な背景や情景描写に圧倒され、そこに何が書いてあるのか、その先には何があるのか、それを知りたくて最後までページをめくる手を止められませんでした。 (2018年10月31日)
図書館の殺人
創元推理文庫 Mあ16−4
青崎有吾/著
東京創元社
税込価格  968円
 
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生真面目に、潔く、読者に挑戦するミステリ作家・青崎有吾作
おすすめ度:
裏染天馬シリーズの第四弾。タイトルにある「図書館」にふさわしい謎が用意された読者と真っ向勝負の本格ミステリ・犯人当て小説です。探偵は警察のアドバイザーという立場で現場に残された物証やダイイングメッセージらしい痕跡、関係者の証言などを手に入れることができます。そしてそれらをもとに純粋に論理を積み上げて犯人に迫っていきます。

重要なのは「論理」。矛盾せず、ほかの可能性を除き、たった一人の人物が犯人であることを示すことができるか。このとき「なぜこの人物はこんな行動をとったのか」は二の次に。この探偵の推理方法では動機は後回しになります。証拠があって結果がある、「なぜ」は必要ないのです。

でも、そういう推理小説だとわかっているのに、不可能を可能にする方法を考えれば考えるほど「なぜ?」「なぜ?」「なぜ?」沸き起こる疑問から離れられず、結局自力での謎解きは撃沈でした……。でもとても楽しかったです。 (2018年10月17日)
元年春之祭
HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS 1935
陸秋槎/著 稲村文吾/訳
早川書房
税込価格  1,650円
 
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この上なく魅力的な、殺人の舞台と状況と真相と
おすすめ度:
はるか昔の中国を舞台にした本格推理小説です。
主人公の少女と、彼女を招いた家の三女を中心に語られます。
会話は中国の数多くの古典(たとえば論語、礼記、詩経、易経など)からの引用が多く、ちょっと難しそうな印象があるのですが、難しいところは飛ばし読みをしてもよいと作者が公言していますので、ほとんどハードルは感じませんでした。
過去にこの家であった大量殺人事件、そして作中に発生する連続殺人事件は大変魅力的な仕立てとなっているので、謎のヒントを得たいと思えば、すいすいと読み進めてしまうのです。

作中2回、読者への挑戦が出てきます。そこでまたじっくりと謎解きに集中し、推理を楽しむことができます。

作者は中国の方なのですが、日本の”新本格ミステリ”を好きになって自分も同じような小説を書こうと志し、作家になったそうです。
その純粋な思いと誠実さが詰まった、たぐいまれなる傑作だと思います。 (2018年10月14日)
スケルトン・キー
道尾秀介/著
KADOKAWA
税込価格  1,650円
 
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恐ろしい よくわからない サイコパスの真実を垣間見る
おすすめ度:
サイコパスの青年が語る、一人称のサスペンス小説。
どこかの場面を切り取って説明しようとしても、どの場面もネタバレになりそうなほど緻密に組み立てられたお話です。展開がスピーディでスリル満点なので読んでいるときにはそういった細かいことを気にする余裕を与えてくれません。

この小説を書くにあたって作者の道尾秀介さんはサイコパスについてよく調べて、まるで御本人がサイコパスなのではと思わせるほど、主人公の青年の行動や心情を鋭く描写しています。冷酷で恐ろしい部分も出てきますが、この小説で私が最も多く受け取ったのは、サイコパスとは"共感能力のない人"だということです。
この読書体験はその一点だけでもほかの小説では決して得られない、特別なものとなりました。 (2018年09月21日)
鍵のかかった部屋 5つの密室
新潮文庫 し−21−104 nex
似鳥鶏/著 友井羊/著 彩瀬まる/著 芦沢央/著 島田荘司/著
新潮社
税込価格  649円
 
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あなたが密室を作ったらどんな物語が生まれるでしょうか
おすすめ度:
執筆陣は似鳥鶏、友井羊、彩瀬まる、芦沢央、島田荘司の5名です(以上敬称略)。
このアンソロジーは、同じトリックを使って密室を作ることを条件に書かれた短編を編んだもので、5人の作家が趣向を凝らして書きあげています。
どの話もミステリ的な仕掛けが施されています。ですがすべてが推理小説というわけではありません。作家の個性がくっきりと表されているそれぞれの短編を読み進めていくのは、さながらいろんな味を楽しめる幕の内弁当をいただいているようでした。
推理物だけを期待して読むとちょっと当てが外れた気持ちになる人がいるかもしれません。でもむしろ推理物が苦手な人を含めた、いろんな人に気軽におすすめできる一冊ではないかと思います。 (2018年09月21日)
火のないところに煙は
芦沢央/著
新潮社
税込価格  1,760円
 
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霊感ゼロだけど怪異体験してみたい!という人におすすめ
おすすめ度:
著者が怪談の執筆を依頼された、という体ではじまって自身が体験した怪異や人から聞いた話をつづった全六話の連作短篇集。
主人公は論理的な思考の持ち主で、すべての怪異を理性的に受け止めていきます。そのクールさのおかげで怪異の怖さがずいぶん和らげられるのですが、物語が進むにつれてそれは仇となります。少しずつ積まれていく言霊は呪い。気がついたときには手遅れになっています。くれぐれもこれから読もうとお考えの方はお気をつけください。 (2018年08月05日)
海賊島の殺人
創元推理文庫 Mさ7−2
沢村浩輔/著
東京創元社
税込価格  1,056円
 
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お宝を手に最後に笑うのは誰だ!この夏最高の海賊×本格ミステリ
おすすめ度:
解説によると舞台は十七世紀後半〜十八世紀ごろのこと。イギリスを思わせる王国「海軍」VS 周辺諸国を脅かす「海賊」たちの智力を尽くした戦いを描いた冒険活劇ものです。それだけで心が沸き立つストーリー展開だったのですが、その合間には海賊たちの秘密の島、その中心にある城館にて驚くべき殺人事件が発生!容疑者は限られているのに、第二、第三の殺人が起こります。
誰が味方かわからない、海軍と海賊たち。それぞれの思惑が交錯して謎はますます深まるばかりです。
この夏、最高の一大エンタテインメント!大興奮の折り目正しい海賊もの×本格ミステリ。読み終えてからもなかなかその熱がおさまりません! (2018年07月25日)
妖盗S79号
河出文庫 あ28−2
泡坂妻夫/著
河出書房新社
税込価格  1,045円
 
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名人は名人を知る。大作家は大怪盗を知る。
おすすめ度:
全十二話の連作短篇集。

不可能を可能にする神出鬼没の怪盗S79号に、専従捜査班の刑事二人はいつも振り回されています。一人はS79号に執着し、すぐ興奮したり妄想に取りつかれたりする警部。もう一人は上司であるその警部に仕方なく調子を合わせています。この物語における二人の役割は話が進むほどに変化していきます。そこが大変面白い。

ちょっとバカバカしいくらいのユーモアにあふれた、バラエティに富んだミステリ。読めば読むほどあらゆるところに気を配ってつくられた美術品のような一冊です。
自分などはその良さや凄さの半分もくみ取れず、悔しいような、残念なような気持ちになるのですが、反面それも作者独特のペテンの一つのようでもあり、陰でクスリと笑われてしまうような気もします。 (2018年07月18日)
探偵AIのリアル・ディープラーニング
新潮文庫 は−72−1 nex
早坂吝/著
新潮社
税込価格  825円
 
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「謎は私にお任せください!」可愛い名探偵の活躍に括目せよ!
おすすめ度:
読みやすかったです。主人公は高校二年生で彼の視点が多いのでそのおかげでわかりやすいのかなと思っていたのですが、50pくらいに「後期クイーン問題」などという言葉が飛び出してきたので一気に読む人を本格ミステリファンに限定してしまったように感じました。ほかにも古典のミステリ作品のタイトルなどがいくつか出てきて初心者向けではないかなと。でもこういうところから古典を手に取ってみる10代の方もおられるかもしれないし、むしろちょうどいいのかも・・・?

人工知能やコンピュータ、IT系の専門的な内容をかみ砕いて書いておられてそこはとても勉強になりました。よくある萌えキャラが説明してくれるハウトゥ本のような雰囲気もあります。

肝心の謎と推理ですが、文句なくとても面白かったです。展開が早くて終わるのか心配しましたがきれいにまとまった上に引きも良い感じでした。ぜひ続きお願いしたいです。 (2018年06月23日)
レスト・イン・ピース 6番目の殺人鬼
角川ホラー文庫 Hゆ3−3
雪富千晶紀/〔著〕
KADOKAWA
税込価格  748円
 
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恐怖と謎をギッチギチに詰め込んだビックリ箱!開けてミル?
おすすめ度:
「ホラーミステリ」と帯に書いてあったので勢いで買ってみました。
中学校の特進クラス17名の内、たった数ヶ月でその半数が死にました。原因が分からず生き残っているメンバーが集まって対策を講じようとしたところでも、また一人が死んでしまいます。
わけのわからない焦りと不安と恐怖が行間からページからあふれ出していて、私もその気持ちが感染したかのように追い立てられ、一気に読んでしまいました。
最初から最後まで戸惑うようなストーリー展開なのですが、かなり最初の方でこのお話はものすごく練り込まれた話なのではと感じたので注意深く読み進めました。それでもラストは驚きました。

ホラー色の強いお話ですが、本格ミステリとして謎解きを楽しめる部分も多く、推理する醍醐味がたくさんありました。とても面白かったです。
2018年に出た本の中で個人的に印象深く残るお話なのではと思いました。 (2018年06月12日)
奇譚ルーム
はやみねかおる/著 しきみ/画
朝日新聞出版
税込価格  1,078円
 
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大人も子供も関係ない!本格ミステリ作家入魂の一冊!
おすすめ度:
主人公のぼくはある日突然SNS”奇譚ルーム”に招待された。ログインすると自分を含めて10人の招待者が集まっていた。皆、変わった話(奇譚)が好きだという以外に共通点はない。
ルームの定員は10人。この中にホストがいるはずだが全員がそれを否定した。皆がいぶかしんでいると「わたしがこのルームのホスト、殺人者(マーダラー)だ」という声が響き渡った。そしてこれから一人ずつ話をして面白くなかったら殺すという。

リアルではないオンライン上で殺すって?
しかし殺人者はオンラインにいながらリアルに殺害を続けていった。

マーダラーは誰なのか。何のためにこんなことをしているのか。ぼくは生き残ることができるのか。

児童書の形をしていても本格謎解きミステリ小説として切れ味鋭く読者に迫る、はやみねかおるさんの渾身の一冊です!面白かった! (2018年05月18日)
怪盗不思議紳士
我孫子武丸/著
KADOKAWA
税込価格  1,760円
 
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レトロながらも一味違う怪盗・名探偵譚!
おすすめ度:
時は昭和の初め。世間を騒がせた怪盗がいた。その名も「不思議紳士」。
変装の名人で神出鬼没。金持ちからしか盗みを働かず殺しはしない。義賊として庶民から喝さいを浴びていた。対するは名探偵・九条響太郎。互角の勝負を繰り広げていた。しかし戦争がはじまると怪盗も探偵も姿を消した。人々の心に淡い記憶を残して。

そして戦後になり、日本はGHQの配下に置かれ、華族制度が廃止され財産が没収されつつある時、その財産を狙って「不思議紳士」が再び現れる。今度は殺しも辞さない残虐非道な盗賊として。本物かニセモノか。九条響太郎も脅迫を受け、ついに爆弾によって命を落とす。泣き暮れる探偵助手の草野少年。彼は復讐を誓う。

そのとき九条の替え玉であったという男が草野の前に現れる。いったい何者か?次の獲物を定めた不思議紳士に草野は誓いを果たせるか?不思議紳士の変節の理由は?

二転三転する物語。あの人物の意外な正体。社会派新本格ミステリの雄、我孫子武丸氏による一味違う怪盗・名探偵譚。必見です! (2018年05月07日)
謎の館へようこそ 新本格30周年記念アンソロジー 黒
講談社タイガ フC−02
はやみねかおる/〔ほか著〕 文芸第三出版部/編
講談社
税込価格  891円
 
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館の謎は暗黒に沈む
おすすめ度:
新本格ミステリ30周年を記念して刊行されたアンソロジー。
『謎の館へようこそ』のタイトルで白と黒の二冊が発売されています。
どちらもベテランから新人まで、本格推理からミステリーの雰囲気を味わう作品まで幅広く収録されています。ミステリに興味がある人へのはじめの書としてオススメです。あるいは未読作家を新規開拓するための一冊としても有用だと思います。

黒の方がややクセが強い気がしました。白黒どの作家さんも皆、個性的で特徴のある作品を描かれているのでそういう意味ではそれほど差があるわけではないのですが・・・。

ぜひ読み比べていただきたいです。 (2018年05月06日)
謎の館へようこそ 新本格30周年記念アンソロジー 白
講談社タイガ フC−01
東川篤哉/〔ほか著〕 文芸第三出版部/編
講談社
税込価格  891円
 
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館の謎を白日の下にさらせ
おすすめ度:
新本格ミステリ30周年を記念して刊行されたアンソロジー。
『謎の館へようこそ』のタイトルで白と黒の二冊が発売されています。
どちらもベテランから新人まで、本格推理からミステリーの雰囲気を味わう作品まで幅広く収録されています。ミステリに興味がある人へのはじめの書としてオススメです。あるいは未読作家を新規開拓するための一冊としても有用だと思います。

白の方が全体的にすがすがしい感じがしました。決して暗い話や重い話がないわけではないのですが・・・。

ぜひ読み比べていただきたいです。 (2018年05月06日)
二礼茜の特命 仕掛ける
城山真一/著
宝島社
税込価格  1,518円
 
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株取引のダイナミックで緊張感あふれる、怪物との戦いがスゴイ!
おすすめ度:
大事なものと引き換えに、株を操作して依頼人が必要な額を用意する天才トレーダー二礼茜(にれい・あかね)の物語第二弾!
前回よりも成長した彼女やお目付け役である百瀬良太の姿をじっくりと楽しむことができました。また株取引の新しい方法や動きもダイナミックに描かれていて、目の離せない面白さもパワーアップしていると思います。読み終えてすぐにも続きを読みたい!と思わせる作品でした。
作者の地元・石川県の人間には冒頭に出てくる会社や製品が具体的に思い浮かべられるのでお得だなと思いました。そこも楽しめました。 (2017年07月14日)
ほうかご探偵隊
創元推理文庫 Mく2−9
倉知淳/著
東京創元社
税込価格  726円
 
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懐かしさとワクワクドキドキの、作り込まれたパズル的謎解き物語
おすすめ度:
ある日学校でなくなっても誰も困らないものが続けてなくなる事件が発生した。なくなっても困らないのだからあまり問題になっていないし、そもそも一つ一つの事件に関連性があるのかも不明。気にしない人がほとんどの中で一人どうしても謎を解きたい少年がいた。彼の熱意に負けて(?)集まった子どもたちは探偵隊をつくり、謎を追い始める。

私も子どもの頃少年探偵団のようなものを作ったので、そのときのことを思い出してとても懐かしい気持ちになりました。と同時にこの物語は作り込まれたパズルのようでページをめくるたびに謎解きがくるくると形を変えて、終盤になればなるほど面白くなっていきました。素晴らしい作品です。 (2017年07月14日)
ディリュージョン社の提供でお送りします
講談社タイガ ハA−01
はやみねかおる/著
講談社
税込価格  792円
 
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今すぐディリュージョン社に仕事を依頼したいです!
おすすめ度:
本の世界を実際に体験できるサービスを提供する会社、ディリュージョン社に就職面接に来た女の子が主人公。彼女の言動は常に前向きで快活でユーモアにあふれていてとても魅力的です。彼女が紆余曲折を経て新人エディタとして配属された9類局13部M0課は本格ミステリをサービスする部署。そこから先はミステリファンを手玉に取ろうとする作者ならではの素晴らしい物語世界が展開します。読んでいる間中ニヤニヤニヤニヤしてしまいました。とても楽しかったです。またあとがきにも楽しませてもらいました。はやみねかおる最高です! (2017年06月06日)
江神二郎の洞察
創元推理文庫 Mあ2−7
有栖川有栖/著
東京創元社
税込価格  990円
 
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有栖川有栖・英都大学入学後、一年間の軌跡
おすすめ度:
学生アリスシリーズ。作中人物である有栖川有栖が英都大学に入学し、EMC(英都大学推理研究会)に入部して二年次に至る一年間をつづった九つの短編集。シリーズの既出長編四作品(月光ゲーム、孤島パズル、双頭の悪魔、女王国の城)ともリンクしているので、それらを読んでいる人には必読の書だと思います。作者のデビュー短篇である「やけた線路の上の死体」も収録されていて、同シリーズがここからはじまっていることを知り、とてもうれしい驚きを覚えたと同時に感慨深く感じました。 (2017年06月06日)
ニャン氏の事件簿
創元推理文庫 Mま1−8
松尾由美/著
東京創元社
税込価格  836円
 
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ニャン氏の存在感に不思議な読書体験!
おすすめ度:
本格"猫ミステリ"と銘打たれた本作。読む前はまさかここまで本格的なものだとは思いませんでした。ニャン氏の存在に主人公の佐多くんと読んでる私の戸惑いが見事にリンクして妙な酩酊感すら感じました。読み進むうちに徐々に受け入れていくのですが、それもリンクしていてある意味リアルな体験をしたような感覚がありました。とても不思議で得難い読書でした。謎解きも楽しかったです! (2017年04月09日)

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