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Pebbles Booksのレビュー
 


東京都文京区小石川、千川通りから住宅街へ入った、一軒家の新刊書店です。 Pebbleとは、「小石」のこと。 今は暗渠となった千川でかつて水に流され角が取れ磨かれた小石のように、書き手から読み手へ流れる川で磨かれたいい本を拾い集めるように、品揃えしていきたいと思います。 *当店を「My書店」登録していただけますと、宅配でお買上げの場合でも、当店に利益の一部が入り、私どもに貴重なご支援をいただけます。

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掲載レビュー全61件
 
写真集を編む。 別冊太陽スペシャル
別冊太陽
平凡社
税込価格  1,540円
 
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写真家でもなくプリント作品でもなく、写真集の魅力を知る
おすすめ度:
100年前に「おそらく日本で最初に刊行されたといわれる写真集」、福原信三『巴里とセーヌ』に始まり、現代に至る「日本の名作写真集100選」を紹介する、写真に少しでも興味があるならぜったいに持っておきたい号です。

写真家その人でもなくプリント作品でもなく、「写真集」を出版すること、鑑賞することの意義と魅力とは何なのでしょう。本誌は、様々な角度からそれを教えてくれます。写真集を持つことは、今すぐどこか遠くへ行きたい、街の雑踏にダイヴしたいのにできないわたしたちに、たくさんの生々しい世界への扉を開いてくれるように感じます。 (2021年05月08日)
オオカミ県
多和田葉子/文 溝上幾久子/絵
論創社
税込価格  2,200円
 
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言葉のマチエールと緻密な銅版画が織りなす美しく悪魔的な夢
おすすめ度:
「都会の白兎は何を食って生きているのか−−」

 オオカミ県を出て東京に生きるオオカミたちのグレイッシュでスモーキーな世界を、美しく幻想的な悪夢のように描く絵本。
 多和田葉子さんは私たちの慣れ親しんだ言葉にまったく異質で煌めくようなマチエールを与え、溝上畿久子さんの緻密な銅版画は素朴な愛らしさと呪術的なグルーヴを同時に感じさせてくれます。
 都市生活者たちの寂寥感と静かなプライドが胸に迫ります。
(2021年04月19日)
静寂とは
アーリング・カッゲ/著 田村義進/訳
辰巳出版
税込価格  1,650円
 
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静寂の中で、人は初めて五感の豊かさに気づく。
おすすめ度:
過剰なアナウンス、取るに足りない情報ばかりのタイムライン、記憶に留まらず流れ去るサブスクの音楽。
私たちの感性は、ノイズの洪水に押し流されそう。静かな佇まいのこの本は、それに気づかせてくれ、私たち自身の五感の豊かさをあらためて教えてくれます。 (2021年03月10日)
音さがしの本 リトル・サウンド・エデュケーション
R.マリー・シェーファー/著 今田匡彦/著
春秋社
税込価格  1,980円
 
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音で気づく、身の回りのたくさんの大切なこと
おすすめ度:
音に気づく、音を聴く、音を出す、100通りのレッスン。
バーチャルなウェブの世界のなかでポツンと取り残されたり、奔流に流されヒラヒラしたりする私たちに、リアルな場所の感覚を授けてくれます。 (2021年03月10日)
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村明一/著
春秋社
税込価格  1,980円
 
通常1〜2日で出荷
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音色の豊かさは、私たちの生きる力と深くつながっている
おすすめ度:
魅力的な声、心地よい風音、心震わす楽音。
それらは、ドレミでは表せない高音域の「倍音」が幾重にも重なって生まれる神秘的なもの。
なぜか倍音豊かな音は、私たちの心に深く響きます。
その倍音の正体に迫ります。 (2021年03月10日)
父の縁側、私の書斎
新潮文庫 た−80−2
檀ふみ/著
新潮社
税込価格  649円
 
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住まいのそこかしこに亡き家族の思い出が立ち上がる
おすすめ度:
『火宅の人』で知られる檀一雄は家普請にお金を惜しまない大の浪費家。
縁側、書斎、廊下、庭、鶏小屋……いたるところに刻まれた父との思い出を娘が愛おしく語る、私たちまで安らぎを感じる一冊です。 (2021年03月10日)
「家族の幸せ」の経済学 データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実
光文社新書 1015
山口慎太郎/著
光文社
税込価格  902円
 
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もっともらしく語られる「家族の幸せ」の呪縛を解く経済学
おすすめ度:
母子一体、母乳がいちばん、離婚は不幸。そんな「常識」を数字で問い直します。
様々な選択によって生じるメリットとデメリットを読み解き、ママパパを勇気付ける好著です。 (2021年03月10日)
タテ社会の人間関係
講談社現代新書 105
中根千枝/著
講談社
税込価格  880円
 
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もう「場」を共有する上下関係は通用しない。
おすすめ度:
リモート ・ワークを続ける私たちには、もう「同じ釜の飯を食う」家族的組織の上下関係にリアリティはないでしょう?
だから、新しい自由なコミュニティを考えましょうよ! (2021年03月10日)
問いかける技術 確かな人間関係と優れた組織をつくる
エドガー・H・シャイン/著 金井壽宏/監訳 原賀真紀子/訳
英治出版
税込価格  1,870円
 
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主張し合うだけでは対立を乗り越えられない。どうする?
おすすめ度:
言葉で相手を従わせることも、力で抑圧することも、長くは続きません。
ただ謙虚に相手に問いかけることだけが、対話と理解への糸口。
そうはいっても、どうすればそれは実現できるのでしょう?
その理念から実践的テクニックまでが、この一冊にぎゅっと詰まっています。 (2021年03月10日)
迷うことについて
レベッカ・ソルニット/著 東辻賢治郎/訳
左右社
税込価格  2,640円
 
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目的地への最短経路なんて、つまらない。
おすすめ度:
道に迷う、我を忘れる……""get lost""することから、自分の道を探すことが始まります。
AIの最適解が先回りして待ち構えるこの世界で、人生を取り戻すための「迷子のすすめ」といえる一冊です。 (2021年03月10日)
知らない人に出会う
TEDブックス
キオ・スターク/著 向井和美/訳
朝日出版社
税込価格  1,650円
 
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私たちは、なんて閉じられた世界に生きているんだろう?
おすすめ度:
都会には様々な価値観が渦巻いているのに、私たちはあえて他人に無関心を装います。
一方でSNSでは似た者同士ばかりがつるむ。もっと素直に他人と話してみたいものです。
街へ出て、誰かに話しかける勇気をくれる一冊です。 (2021年03月10日)
暴政 20世紀の歴史に学ぶ20のレッスン
ティモシー・スナイダー/著 池田年穂/訳
慶應義塾大学出版会
税込価格  1,320円
 
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「暴政」を退けるために、私たちが今すぐできる20のこと
おすすめ度:
「私たちが受け継いだ民主的な相続財産(ヘリテイジ)が自動的に私たちをそうした脅威(暴政)から守ってくれる」……そう考える「罠」にはまるな、それは「見当違い」だと本書ははっきりと私たちに突きつけます。
私たちは今、アメリカで民主的選挙が蹂躙され、日本で政治の責任が骨抜きにされていることを目の当たりにしています。

もはや「暴政」のとば口どころか、その道へ何歩も踏み込んでいるといわざるを得ない私たちは、いったい何を考え、行動するべきなのでしょう。本書は、「20世紀の歴史に学ぶ20のレッスン」として、端的なメッセージと、それを裏付ける具体的な史実を挙げます。

著者は東欧諸国のホロコーストを専門とする歴史家。《ドイツにおけるユダヤ人虐殺》と思われがちなホロコーストですが、その97%はポーランドなどの東欧、ソ連の地で起きたといいます。彼の地で、一般市民がいかにナチスに協力し、暴政が蔓延することとなったか、その事実を明らかにします。また、現代の私たちがその歴史を繰り返す可能性を明らかにします。

しかし彼は、力強く「暴政」に抗う20の手段を訴えます。
「忖度による服従はするな」
「ヘイトの徴に気をつけましょう。視線をそらしてはいけないし、それらに慣れてもいけません。」
「専門職が正しい業務を果たすこと」
「自分なりの語り口を考えだすこと」
「愛国的な語彙の、実際には祖国への背信につながる使い方には憤ってください」

本書の指摘は、どれもまさにいま私たちに必要なものばかりといえます。
(2021年01月10日)
エルヴィス・コステロ自伝
エルヴィス・コステロ/著 夏目大/訳
亜紀書房
税込価格  5,940円
 
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その半生は、そのままイギリスのポップ・ミュージックの歴史。
おすすめ度:
コステロ自身が、彼らしい一筋縄ではいかないちょっとシニカルで緻密な知性を全開で、その半生を回想します。
その文量、2段組で765ページ!イギリスのポップ・ミュージック史を知る貴重な資料です。 (2020年12月26日)
はじめてのスピノザ 自由へのエチカ
講談社現代新書 2595
國分功一郎/著
講談社
税込価格  946円
 
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ありえたかもしれない「もうひとつの近代」に未来の自由を探す
おすすめ度:
『暇と退屈の倫理学』『中動態の世界』などの著作を通じて「自由」とは何かを問い直してきた國分功一郎さん。その最初の単著は『スピノザの方法』でした。

國分さんがその原点である十七世記の哲学者スピノザの「自由」をめぐる思想を、現代の私たちにとってアクチュアルな問いかけとして紹介してくれるのが本書です。

なかでも、スピノザを特徴付ける概念「コナトゥス」の解説が刺激的です。コナトゥスは「ホメオスタシス(恒常性)」の原理に非常に近いと、國分さんはいいます。私たちという個と外的環境との関係によって常に相互に影響し合うダイナミズムとしての「自由」というイメージは、たとえば「アフォーダンス」や「中動態」といった概念へとつながり、身体や環境をめぐる哲学、建築やデザイン、舞踊といった芸術表現へも、連想が広がっていく刺激的なものです。

また、國分さんはスピノザがその出自であるユダヤ教会に反しても思想を追求したことに触れ、「真理の追求は必ずしも社会には受け入れられないし、それどころか権力からは往々にして敵視されるのだということを十分に理解しつつ、その上で真理を追求するのが哲学者なのです」と書きます。この言葉は、私たちの人文知や批評といったものへの態度について、鋭く問いを投げ込んでくるように感じます。 (2020年11月27日)
勇気ある人々
ジョン・F.ケネディ/著 宮本喜一/訳
英治出版
税込価格  2,420円
 
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私たちひとりひとりに《孤立する勇気》を問いかけてくる一冊
おすすめ度:
「どんなときにも正しいことをするべきだ、その行動が大衆受けするかどうかは関係ない。圧力、誘惑、そして偽りの妥協を無視しようではないか。」

人種差別に毅然と立ち向かい、公民権法の礎を作ったJ.F.ケネディ。
彼が追い求めた「勇気」とは、どんなものでしょう。


本書は、ケネディが理想とした「勇気ある政治家」たちを彼自身の言葉で紹介し、ピュリッツァー賞を受賞しました。

刊行から60年以上を経た今もなお、ケネディの求めた「勇気」と「気高さ」のある政治を私たちは勝ち取ることができていないのは、なぜなのでしょう。

私たちひとりひとりに《孤立する勇気》を問いかけてくる一冊です。 (2020年09月15日)
隠れた音楽家たち イングランドの町の音楽作り
ルース・フィネガン/著 湯川新/訳
法政大学出版局
税込価格  7,260円
 
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巧拙の垣根を越えて人々が繋がり、都市の文化が立ち上がる
おすすめ度:
音楽をやるとなったら、プロになって成功しなきゃだめ?そんなことないですよね。

本書は、イギリスのある地方都市の、様々なジャンルの老若男女アマチュア音楽家たちと交わり調査した、ある種の社会人類学。
巧拙の垣根を越えて人々が繋がり、都市の足下から文化が立ち上がる様子が描かれた一冊です。 (2020年09月05日)
それでもあなたを「赦す」と言う 黒人差別が引き起こした教会銃乱射事件
亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ 3−11
ジェニファー・ベリー・ホーズ/著 仁木めぐみ/訳
亜紀書房
税込価格  2,750円
 
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「赦す」という静かで苛烈な戦い方を、私たちはできるだろうか。
おすすめ度:
 度重なる銃によるヘイトクライムと、それに抗する人々の怒りは、アメリカ社会において日々衝突を繰り返し、激しさを増しています。
 本書は、2015年6月に起こったチャールストン教会銃乱射事件とその後の裁判を丹念に取材し、その真相と、犯人と遺族たちの内心に迫った地元記者による調査報道の労作。
 ウェブのフィルターバブルとエコーチェンバーのなかでひたすら人種差別思想を先鋭化させ、ついには黒人9人を射殺した白人青年。そのあまりに理不尽な犯行に対して、しかし何人もの遺族たちは「あなたを赦します」と語ります。
 到底「赦す」ことなどできないはずの凶行を、それでも赦すと宣言する。その内心の激しい葛藤を、本書は克明に描き出します。
 分断と憎しみ、暴力が火の手のように広がり、人間性を失っていく社会の真っ只中、当事者として、「赦す」ということは人としての尊厳を賭けた苛烈な戦いなのだと考えさせられます。
  (2020年08月27日)
「ない仕事」の作り方
文春文庫 み23−6
みうらじゅん/著
文藝春秋
税込価格  726円
 
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一人電通マンの仕事術
おすすめ度:
地方自治体のマスコットだったものを「ゆるキャラ」と命名し、それらを収集し、雑誌に発表し、イベントまで開催してしまう鮮やかな手腕について、著者は本書で惜しみなく披露してくれています。
確かに存在しているのだけれど、すくいきれていないモノやコトについて、きちんと輪郭を持たせる術を窺い知ることができる1冊。
今あたためているネタが収録されており、今後どんな発展を遂げるのかも楽しみです。 (2020年05月01日)
武者小路実篤詩集
新潮文庫 む−1−12
武者小路実篤/〔著〕 亀井勝一郎/編
新潮社
税込価格  473円
 
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偉大な小児の祈祷
おすすめ度:
“真心は真心に通じるとしたら、何か読者の心を動かすものがあるように思っている。”と序文にある通り、韻や形式に優れていなくとも、普段使いの言葉で書かれた平易な詩は、今でも我々の心を打ちます。
何者にもなれていない若者の焦燥をうたった『誕生日に際しての妄想』、長年の友情をうたった『志賀と僕』など、代表詩117編を収録。 (2020年04月30日)
The酒菜1500 材料別居酒屋の料理便利帳
柴田書店/編
柴田書店
税込価格  1,980円
 
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1日1品作っても、4年は家飲みに困りません。
おすすめ度:
 日本全国の人気居酒屋に取材して集めた酒肴のレシピが1500品。これがあれば1日1品作っても、4年は家飲みに困りません。

魚介、肉、野菜、珍味、鍋、ご飯という6つの章はそれぞれ色分けされたインデックス付きで見やすく、食材から事典のようにも引け、パラパラとめくるだけでも各地の郷土料理を味わっている気分に。1ページに3品ずつ並ぶ写真が食欲をそそり、分量や手順を細々とは書かない簡潔なレシピが創作意欲を掻き立てます。

 どのレシピにもプロの料理人の知恵がサラリと開陳されており、初めて作る私たちが失敗しないための心くばりもあります。

 質、量とも他のレシピ本の追随を許さない本書は、日本の居酒屋文化の奥深さと家飲みの楽しさを教えてくれます。(久禮) (2020年04月27日)

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