書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍 要旨 コロナ禍による失業者や生活困窮者の増加を受けて、ベーシックインカムの可能性が注目されている。その一方で取り沙汰されるようになったのが「ベーシックサービス」の議論である。お金を配るのではなく、必要とするすべての人に教育、医療、介護、子育てなどのサービスを無償で提供するというものだ。本書では、2017年ごろからベーシックサービスのアイデアを提唱する経済学者が、その狙いや具体的方法、導入によって実現される社会像などについて熱く論じる。著者は、2015年から2017年まで民主党・民進党の政策づくりを手伝い、その中で消費税の2%増税分の使いみちを財政赤字の解消ではなく、生活保障の強化に向ける「2%組み替え論」を提案(後に自民党の政策にも取り入れられる)、それがベーシックサービス論の原型となる。ベーシックサービスは、単に無償でサービスを提供するだけでなく、すべての人が自由で人間らしい生活が送れるようにするとともに、民主主義に基づく「社会の共同事業」を実現するものだという。著者は慶應義塾大学経済学部教授で、財政社会学を専門とする。日本銀行金融研究所、東北学院大学、横浜国立大学を経て現職。 |
商品内容
要旨 |
救済はいいことだけど、救われる人間の心には、屈辱が刻みこまれる。どうやって「弱者を助けるか」、ではなく、どうすれば「弱者を生まない」社会をつくれるのか―その答えがこの一冊に!「共にある」を否定するBI(ベーシックインカム)との違いも明らかに。「ベーシックサービス」入門書にして決定版。 |
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目次 |
序章 不条理に怒りを! |
出版社・メーカーコメント
弱者を“救う”のではなく“そもそも生まない”社会を実現する財政の仕組み「ベーシックサービス」入門書にして決定版。忌み嫌われる「消費税増税」が「格差のない社会」につながる理由が分かる一冊。