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どうせ社会は変えられないなんてだれが言った? ベーシックサービスという革命

出版社名 小学館
出版年月 2021年7月
ISBNコード 978-4-09-388819-6
4-09-388819-1
税込価格 1,430円
頁数・縦 255P 19cm

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要旨

コロナ禍による失業者や生活困窮者の増加を受けて、ベーシックインカムの可能性が注目されている。その一方で取り沙汰されるようになったのが「ベーシックサービス」の議論である。お金を配るのではなく、必要とするすべての人に教育、医療、介護、子育てなどのサービスを無償で提供するというものだ。本書では、2017年ごろからベーシックサービスのアイデアを提唱する経済学者が、その狙いや具体的方法、導入によって実現される社会像などについて熱く論じる。著者は、2015年から2017年まで民主党・民進党の政策づくりを手伝い、その中で消費税の2%増税分の使いみちを財政赤字の解消ではなく、生活保障の強化に向ける「2%組み替え論」を提案(後に自民党の政策にも取り入れられる)、それがベーシックサービス論の原型となる。ベーシックサービスは、単に無償でサービスを提供するだけでなく、すべての人が自由で人間らしい生活が送れるようにするとともに、民主主義に基づく「社会の共同事業」を実現するものだという。著者は慶應義塾大学経済学部教授で、財政社会学を専門とする。日本銀行金融研究所、東北学院大学、横浜国立大学を経て現職。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2021年8月4日]

商品内容

要旨

救済はいいことだけど、救われる人間の心には、屈辱が刻みこまれる。どうやって「弱者を助けるか」、ではなく、どうすれば「弱者を生まない」社会をつくれるのか―その答えがこの一冊に!「共にある」を否定するBI(ベーシックインカム)との違いも明らかに。「ベーシックサービス」入門書にして決定版。

目次

序章 不条理に怒りを!
第1章 政治に負けて生まれたベーシックサービス
第2章 私の幸せとあなたの幸せをひとつに
第3章 できる大改革できない大改革
第4章 新型コロナウイルスが教えてくれたこと
第5章 ベーシックサービス、その先へ

出版社・メーカーコメント

弱者を“救う”のではなく“そもそも生まない”社会を実現する財政の仕組み「ベーシックサービス」入門書にして決定版。忌み嫌われる「消費税増税」が「格差のない社会」につながる理由が分かる一冊。

著者紹介

井手 英策 (イデ エイサク)  
1972年、福岡県久留米市生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。日本銀行金融研究所、東北学院大学、横浜国立大学を経て、慶應義塾大学経済学部教授。専門は財政社会学。総務省、全国知事会、全国市長会、日本医師会、連合総研等の各種委員のほか、小田原市生活保護行政のあり方検討会座長、朝日新聞論壇委員、毎日新聞時論フォーラム委員なども歴任。2015年大佛次郎論壇賞、2016年度慶應義塾賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)