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手段からの解放

新潮新書 1072 シリーズ哲学講話

出版社名 新潮社
出版年月 2025年1月
ISBNコード 978-4-10-611072-6
4-10-611072-5
税込価格 968円
頁数・縦 207P 18cm

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要旨

資本主義の発展とともに現出した「消費社会」は、人々の価値観を大きく変えた。ある目的を達成するための「手段」としての消費が盛んになり、純粋に「楽しむ」ための消費が減ってきているようだ。たとえば健康に役立つ食品が好まれ、嗜好品が忌避されるような傾向だ。そのことが、社会にどんな問題をもたらすのか。
本書では、ベストセラーとなった『暇と退屈の倫理学』(新潮文庫)などの著書がある哲学者、國分功一郎氏が「楽しむこと」について、哲学者カントの議論を辿りながら論じている。問題として指摘されているのは、物事の「手段化」。純粋に、五感を使って「楽しむ」のではなく、何かの目的を果たすための手段として使用する。「手段」から解放され、「嗜好」の価値を高めることが、現代社会の歪みを和らげることにつながるのだという。
著者の國分氏は、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は哲学。著書に『暇と退屈の倫理学』のほか『中動態の世界 意志と責任の考古学』(医学書院)、『目的への抵抗』(新潮新書)などがある。なお、ダイジェストでは、東京大学での講話をもとにした第2章を取り上げた。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2025年2月28日]

商品内容

要旨

「楽しむ」とはどういうことか?『暇と退屈の倫理学』にはじまる哲学的な問いは、『目的への抵抗』を経て、本書に至る。カントによる「快」の議論をヒントに、「嗜好=享受」の概念を検証。やがて明らかになる、人間の行為を目的と手段に従属させようとする現代社会の病理。剥奪された「享受の快」を取り戻せ。「何かのため」ばかりでは、人生を楽しめない―。見過ごされがちな問いに果敢に挑む、國分哲学の真骨頂!

目次

第一章 享受の快―カント、嗜好品、依存症(生存にとっての余白
消費と浪費
楽しむとはどういうことか
嗜好品という語
ドイツ語の或る単語 ほか)
第二章 手段化する現代社会(初めてのカント論
インフラからアーキテクチャーへ
浪費と消費、ふたたび
『暇と退屈の倫理学』で書き残したこと
目的に対立する嗜好品―嗜好品とは何か ほか)

出版社・メーカーコメント

「楽しむ」とはどういうことか? 『暇と退屈の倫理学』にはじまる哲学的な問いは、『目的への抵抗』を経て、本書に至る。カントによる「快」の議論をヒントに、「嗜好=享受」の概念を検証。やがて明らかになる、人間の行為を目的と手段に従属させようとする現代社会の病理。剥奪された「享受の快」を取り戻せ。「何かのため」ばかりでは、人生を楽しめない−−。見過ごされがちな問いに果敢に挑む、國分哲学の真骨頂!

著者紹介

國分 功一郎 (コクブン コウイチロウ)  
1974年千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。博士(学術)。専攻は哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)