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修羅場の王 企業の死と再生を司る「倒産弁護士」142日の記録

出版社名 ダイヤモンド社
出版年月 2025年10月
ISBNコード 978-4-478-11576-3
4-478-11576-1
税込価格 2,200円
頁数・縦 421P 19cm

商品内容

要旨

“経営の神様”稲盛和夫が「ぜんぶこの人がやったんや」と語ったJAL再生「真の主役」とは?

目次

プロローグ 債権者集会
−1 倒産弁護士の誕生
0 倒産前夜
1 私的整理か法的整理か
2 つなぎ融資と債権放棄
3 経営の神様
4 東京地裁民事第8部
5 年金と憲法
6 悪役レスラー
7 史上最大の作戦
8 2010年1月19日
9 執刀開始
10 祝福されなかった勝利
エピローグ JAL倒産の教訓

出版社・メーカーコメント

2兆3200億円という巨額負債を抱え2010年1月19日JALは会社更生法の適用を申請し倒産した。だが、わずか2年8ヶ月後には過去最速で再上場を果たす(それ以前に会社更生法を適用した上場企業138社のうち再上場できたのは9社)。この歴史的再生劇を巡っては「稲盛和夫という名経営者による奇跡」あるいは「多額の公的資金を投入した偽りの再生」という対極的な二つの物語が流布している。しかしその背後には、倒産・再建プロフェッショナルたちの壮絶な戦いがあった。その主役こそ「修羅場の王」瀬戸英雄である。マイカル、ヤオハン、SFCG(商工ファンド)など大型企業破綻の修羅場を数多く指揮し、JALでも再建司令塔・管財人統括を務めた瀬戸は、「会社更生法」という伝家の宝刀を抜き、既得権益にまみれた巨大企業の宿痾を断ち切った。JAL問題に関わってから会社更生法申請までわずか142日。銀行、財務省、政治家、労組……数々の「難敵」を相手に法的整理に基づく倒産→再生を目指して八面六臂の働きをした瀬戸は、後に稲盛をして「彼がいなければJAL再生はなかった」とまで言わしめる。本書では瀬戸が初めて語る赤裸々な証言を軸に、当時の関係者への膨大な取材も交え、巨大企業の死と再生を描きだす。民主党への政権交代、リーマンショックなど激動の時代を背景に、読み物としても抜群の面白さ。さらには、倒産をタブー視する日本社会に対し「挑戦すれば失敗もする。失敗したら、ケジメをつけてやり直せばいい。そのために倒産法がある。正しく真摯に取り組めば、復活は可能である」とのメッセージを届ける。

著者紹介

大西 康之 (オオニシ ヤスユキ)  
ジャーナリスト。1965年生まれ、愛知県出身。88年早稲田大学法学部卒業、日本経済新聞社入社。欧州総局(ロンドン)、編集委員、「日経ビジネス」編集委員などを経て2016年4月に独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)