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あ・うん 新装版

文春文庫

出版社名 文藝春秋
出版年月 2003年8月
ISBNコード 978-4-16-727720-8
4-16-727720-4
税込価格 704円
頁数・縦 233P 16cm
シリーズ名 あ・うん

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 向田邦子(1929年−1981年)さんは東京都出身の脚本家、エッセイスト、小説家。1000本以上の脚本を手がけたほか、エッセイ、小説の分野でも活躍が知られており、1980年、短篇の連作『花の名前』『かわうそ』『犬小屋』で第83回直木賞を受賞した。また、エッセイでは後世に伝えられるべき名作『父の詫び状』(新潮文庫)を筆頭に、今も多くの人を惹きつけてやまぬ作品が出版されている。この作品についてはNHKでテレビドラマ化され、また高倉健・富司純子・坂東英治のキャストで映画化(降旗康男監督)もされており、いまさらながら内容を紹介するのも気が引けるので、山口瞳氏の評を紹介するに留めたい。「・・・私は向田邦子が自分の死期を知っていたように思われてならないのである。・・・『あ・うん』は彼女にとって畢生の事業であり、どうしても書きたいテーマであったに違いない。そうやって、傑作が生まれた」(文庫版解説より)(のり)

    (2008年1月6日)

商品内容

要旨

つましい月給暮らしの水田仙吉と軍需景気で羽振りのいい中小企業の社長門倉修造との間の友情は、まるで神社の鳥居に並んだ一対の狛犬あ、うんのように親密なものであった。太平洋戦争をひかえた世相を背景に男の熱い友情と親友の妻への密かな思慕が織りなす市井の家族の情景を鮮やかに描いた著者唯一の長篇小説。

著者紹介

向田 邦子 (ムコウダ クニコ)  
昭和4(1929)年東京生れ。実践女子専門学校国語科卒業。映画雑誌編集記者を経て放送作家となりラジオ・テレビで活躍。代表作に「だいこんの花」「七人の孫」「寺内貫太郎一家」「阿修羅のごとく」「隣りの女」等がある。55年には初めての短篇小説「花の名前」「かわうそ」「犬小屋」で第83回直木賞を受賞し作家活動に入ったが、56年8月航空機事故で急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)