• 本

企業変革のジレンマ 「構造的無能化」はなぜ起きるのか

出版社名 日経BP日本経済新聞出版
出版年月 2024年6月
ISBNコード 978-4-296-11592-1
4-296-11592-8
税込価格 2,420円
頁数・縦 287P 20cm

書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍

要旨

多くの日本企業が、イノベーションや新規事業開発の必要性を理解しつつもなかなか実行に至らない悩みを抱えているのではないだろうか。経営危機に直面しているわけではないが、業績が頭打ちで何かしらの変革が求められる。そんな時に実行を阻むものとして、組織文化や慣行の中に「ジレンマ」があるようだ。
本書では、デビュー作『他者と働く』(NewsPicksパブリッシング)で注目を集めた経営学者が、企業の緩やかな衰退過程に挑む長期的な取り組みとしての「企業変革」を、その本質と具体的な戦略と手法を明らかにしながら論じている。著者は、組織が考えたり、実行したりする能力や環境適応能力を失っている状態を「構造的無能化」と名づけ、それを変えていくために、「多義性」「複雑性」「自発性」という3つの問題を乗り越える必要があるとし、そのための一案として、これまでの成功体験を再考することを提案している。
著者は埼玉大学経済経営系大学院准教授。専門は経営戦略論、組織論で、対話を基盤とした企業変革について研究を行っている。また、大手企業やスタートアップ企業における企業変革やイノベーションの推進に関するアドバイザーとして、その変革を支援している。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2024年7月31日]

商品内容

要旨

イノベーションが生まれない、事業変革ができない、利益率が低下し続けている―。事業最適化がもたらす組織の断片化により必要な変化や自発性が滞るという企業変革のジレンマを、私たちはどうすれば克服できるだろうか。今、多くの企業が直面する複雑な問題のメカニズムを様々な企業事例や経営学をはじめとする幅広い学術的知見をもとに丁寧に解き明かし、状況打開への道筋を示す。

目次

序章 企業変革のジレンマにどう挑むか
第1章 あなたの会社で今、起きていること
第2章 企業変革に必要な4つのプロセス
第3章 構造的無能化はなぜ起きるのか―組織の機能不全のメカニズムを読み解く
第4章 企業変革に必要な3つの論点
第5章 「わからない」壁を乗り越える―組織の「多義性」を理解する
第6章 「進まない」壁を乗り越える―組織の「複雑性」に挑む
第7章 「変わらない」壁を乗り越える―組織の「自発性」を育む
第8章 企業変革を推進し、支援する

著者紹介

宇田川 元一 (ウダガワ モトカズ)  
経営学者。埼玉大学経済経営系大学院准教授。1977年、東京都生まれ。立教大学経済学部卒業後、同大学大学院経済学研究科博士前期課程修了。明治大学大学院経営学研究科博士後期課程単位取得。早稲田大学アジア太平洋研究センター助手、長崎大学経済学部講師・准教授、西南学院大学商学部准教授を経て、2016年より埼玉大学大学院人文社会科学研究科(通称:経済経営系大学院)准教授。専門は、経営戦略論、組織論。対話を基盤とした企業変革について研究を行っている。また、大手企業やスタートアップ企業における企業変革やイノベーションの推進に関するアドバイザーとして、その変革を支援している。2007年度経営学史学会賞(論文部門奨励賞)。日本の人事部「HRアワード2020」書籍部門最優秀賞受賞(『他者と働く』)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)