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戦後日本の形成と東アジア 「入亜」の経済・経営史

出版社名 名古屋大学出版会
出版年月 2025年6月
ISBNコード 978-4-8158-1197-6
4-8158-1197-0
税込価格 8,580円
頁数・縦 486P 22cm

商品内容

要旨

「高度成長」が覆い隠してきたもの。民需への転換の手前で模索を続けた軍需産業の戦後史的意義を初めて本格的に跡づけるとともに、技術協力からバナナ貿易まで、アジアとの経済関係の再構築過程を包括的に実証。戦前以来の人脈・企業や賠償問題もふまえ、見過ごされてきた選択と挫折の歴史に新たな光を当てる、渾身の成果。

目次

序章 戦時から戦後へ―脱植民地化・軍民転換の行方
第1部 復興から軍需生産・経済成長へ(引揚げ科学技術者の動向―満鉄中央試験所・水道技術者・鉄道技術者を中心に
終戦直後の機械工業再建構想―商工省・精密機械統制会を中心に
ドッジデフレ下の企業経営―新潟鉄工所の事例
特需以後における経団連防衛生産委員会の模索―日本技術協力会社の設立と南ベトナムへの技術者派遣
ミサイル研究開発の開始 ほか)
第2部 戦後日本と東アジアの経済関係(台湾での技術指導と機械輸出―駐台工業技術服務処における安富茂の活動
台湾バナナ輸入問題の推移
戦後台湾への直接投資と企業進出―1960年代における日台関係の一側面
通商断交からみた日韓関係―1950年代の日韓貿易の展開
韓国海苔輸入問題の推移―戦後から国交樹立期にかけての動向 ほか)
終章 多様な選択肢と「帝国」の名残り―戦後日本に向けられた問い

出版社・メーカーコメント

民需への転換の手前で模索を続けた軍需産業の戦後史的意義を初めて本格的に跡づけるとともに、技術協力からバナナ貿易まで、アジアとの経済関係の再構築過程を包括的に実証。戦前からの人脈・企業の連続性や賠償・植民地問題もふまえ、戦後史の大きな物語が覆い隠した選択と挫折の積み重ねに新たな光を当てる、渾身の成果。

著者紹介

沢井 実 (サワイ ミノル)  
1953年生。現在、大阪大学名誉教授、住友史料館館長、博士(経済学)。主著『近代日本の研究開発体制』(名古屋大学出版会、2012年、日経・経済図書文化賞、企業家研究フォーラム賞)、『日本帝国圏鉄道史』(名古屋大学出版会、2023年、鉄道史学会住田奨励賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)