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押入れのちよ

新潮文庫 お−65−4

出版社名 新潮社
出版年月 2009年1月
ISBNコード 978-4-10-123034-4
4-10-123034-X
税込価格 693円
頁数・縦 377P 16cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 表題作の「押入れのちよ」は、
    失業中サラリーマンの恵太がようやく見つけた
    格安アパートに住み着いていた、
    明治生まれの14歳の女の子の幽霊との生活を描いた物語。
    コミカルであり、どこかとぼけていて、
    でも切なさや哀しみも感じられるお話です。

    印象に強く残っているのは、1編目のお母さまのロシアのスープ。
    双子のソーニャとターニャとお母さまの
    他愛のない日常が描かれていると思いきや、
    ラストで明かされる事実。
    無邪気さと残酷さが同居している様が
    胸にぐっときます。

    みなさんはどのお話が一番心に残りますか?

    (2016年8月2日)

商品内容

要旨

失業中サラリーマンの恵太が引っ越した先は、家賃3万3千円の超お得な格安アパート。しかし一日目の夜玄関脇の押入れから「出て」きたのは、自称明治39年生れの14歳、推定身長130cm後半の、かわいらしい女の子だった(表題作「押入れのちよ」)。ままならない世の中で、必死に生きざるをえない人間(と幽霊)の可笑しみや哀しみを見事に描いた、全9夜からなる傑作短編集。

著者紹介

荻原 浩 (オギワラ ヒロシ)  
1956(昭和31)年、埼玉県生れ。成城大学経済学部卒。広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。’97(平成9)年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)