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紛争と和解を考える 集団の心理と行動

心理学叢書

出版社名 誠信書房
出版年月 2019年8月
ISBNコード 978-4-414-31122-8
4-414-31122-5
税込価格 2,640円
頁数・縦 249P 21cm

商品内容

要旨

紛争をまねく集団心理を暴き出し、和解への希望を探る。憎しみと赦しの深層。実験と実例にもとづく知見の数々がわかる!

目次

第1章 拡散する敵意―紛争とスケープゴーティング現象
第2章 何が和解をうながすのか―個人間の葛藤解決から集団間の紛争解決を考える
第3章 集団間の紛争はどのように悪化するのか―キャンプ実験を例に
第4章 集団間葛藤をもたらす心―進化シミュケーションによる分析
第5章 広報外交の政治心理学実験―見えない危機における政府発言の効果
第6章 ノン・アポロジーの政治心理分析―オバマの広島訪問、安倍の真珠湾訪問は何をもたらしたのか
第7章 武力紛争後の多民族地域における和解の必要性をめぐって―旧ユーゴの三事例を中心に
第8章 クロアチアの民族紛争と歴史教育を通じた和解の試み
第9章 紛争後のルワンダに見る和解の可能性と課題―ガチャチャを中心に
第10章 ルワンダにおける元戦闘員と障害者への技能訓練の和解効果

おすすめコメント

いまなお紛争は、人類にとっての課題であり続けている。そこには、領土や資源の取り合いだけでなく、人間本性に根ざした原因が隠れているのではないだろうか。心理学は、人を排他的・競争的にさせる集団心理の危うさを、さまざまな実験をつうじて明らかにしてきた。本書には、そうした知見のエッセンスを1冊に凝縮。さらに、謝罪行動をめぐる最新の実験や調査を紹介し、大規模な紛争を経験した旧ユーゴ諸国とルワンダの現況を伝えながら、和解と融和の可能性を考える。

著者紹介

大渕 憲一 (オオブチ ケンイチ)  
1977年東北大学大学院文学研究科心理学専攻博士後期課程中退。現在、放送大学宮城学習センター所長、東北大学文学研究科名誉教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)