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大元帥昭和天皇

ちくま学芸文庫 ヤ29−1

出版社名 筑摩書房
出版年月 2020年7月
ISBNコード 978-4-480-09971-6
4-480-09971-9
税込価格 1,650円
頁数・縦 450P 15cm

商品内容

要旨

大日本帝国において、天皇は軍事を統帥する大元帥であった。では、天皇は軍部からどのような情報を得て、それに対してどのような質問や意見を発していたのか。また、国策・戦略・作戦の決定に際して、どれほどの役割を果たしていたのか。史料から浮かび上がってくるのは、大元帥としての自覚と責任感を持ち、主体的に戦争指導を行っていた天皇の姿である。その軍事知識は豊富で、非凡な戦略眼によって統帥部の戦略・作戦の欠陥を鋭く指摘することもあった。昭和天皇の戦争指導の実像を描き、その戦争責任を検証する。

目次

第1章 大元帥への道(軍人としての昭和天皇の生い立ち
大元帥としての自覚―摂政時代の転換
大元帥としての天皇の役割)
第2章 大陸への膨張と昭和天皇(代替わり=大元帥・昭和天皇の誕生
満州事変、二・二六事件と天皇
日中全面戦争と大本営の設置
南進・膨張戦略と天皇)
第3章 アジア太平洋戦争における天皇の戦争指導(開戦決定と天皇とのかかわり
天皇による積極作戦の要求
ソロモン・ニューギニアをめぐる激戦
天皇による決戦の要求)
第4章 敗戦と天皇(戦況の悪化を憂慮する天皇
戦況上奏の実態
本土決戦方針と聖断シナリオ)
あとがき―昭和戦争史に果たした天皇の役割とその戦争責任

著者紹介

山田 朗 (ヤマダ アキラ)  
1956年大阪府生まれ。愛知教育大学卒業。東京都立大学大学院博士課程単位取得退学。現在、明治大学文学部教授。明治大学平和教育登戸研究所資料館館長。専攻は、日本近現代史・軍事史・天皇制論・歴史教育論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)