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解放されたゴーレム 科学技術の不確実性について

ちくま学芸文庫 コ50−1

出版社名 筑摩書房
出版年月 2020年11月
ISBNコード 978-4-480-51022-8
4-480-51022-2
税込価格 1,430円
頁数・縦 318P 15cm

商品内容

要旨

科学技術は強力で役に立つが、不確実性に満ち、危険をもたらす“ゴーレム”である。湾岸戦争でのパトリオット・ミサイルの成否、チャレンジャー号爆発の責任の帰趨、チェルノブイリ原発事故後の牧夫と科学者の対立、エイズ治療における患者コミュニティの役割…。論争を巻き起こした7つの事例をもとに、「確実で価値中立的な知識」という素朴な科学観を退け、さまざまな仮説や解釈が競合し、政治や経済などと相互作用する「作られつつある科学・技術」の本質を解き明かす。科学が確かな答えを出せず専門家の見解が揺れ動くとき、わたしたちは何を指針とすればいいのか。民主主義社会で科学技術を扱うためのリテラシーを問うた一冊。

目次

序論 技術のゴーレム
1章 鮮やかな撃墜?―湾岸戦争におけるパトリオット・ミサイルの役割
2章 裸にされた打ち上げ―チャレンジャー号爆発の責任を帰すこと
3章 衝突!―核燃料容器と霧散防止ジェット燃料の実験
4章 ゴールドの世界―石油の起源を巡る論争
5章 快適さと歓びの知らせ―七賢人と経済学
6章 子羊の科学―チェルノブイリとカンブリア地方の牧羊農夫たち
7章 アクト・アップ―エイズ治療に貢献する素人の知識
結論 ゴーレムの機能するところ

著者紹介

コリンズ,ハリー (コリンズ,ハリー)   Collins,Harry
1943年生まれ。カーディフ大学教授。専門は科学技術社会論。専門知論を中心とした科学論の「第三の波」の提唱者でもある
ピンチ,トレヴァー (ピンチ,トレヴァー)   Pinch,Trevor
1952年生まれ。ローネル大学教授。専門は科学技術社会論
村上 陽一郎 (ムラカミ ヨウイチロウ)  
1936年、東京生まれ。東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授。専門は科学思想史・科学哲学
平川 秀幸 (ヒラカワ ヒデユキ)  
1964年、東京生まれ。大阪大学COデザインセンター教授。専門は科学技術社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)