• 本

仕事から見た「2020年」 結局、働き方は変わらなかったのか?

出版社名 慶應義塾大学出版会
出版年月 2022年3月
ISBNコード 978-4-7664-2806-3
4-7664-2806-4
税込価格 1,980円
頁数・縦 262P 20cm

商品内容

要旨

テレワーク、おうち時間、仕事満足度など、地球規模で席巻したコロナ・パンデミックは人々の暮らしと働き方に大きな影響を与えた。この変化は一時的なものか、それとも旧弊を払拭する転機となったのか。リクルートワークス研究所が実施した全国就業実態パネル調査と臨時追跡調査のデータを用いて同一個人の働き方の変容などを多角的に分析し、わが国の労働市場にはどんな構造変化が起きたのかを検証する貴重な「歴史証言」書。

目次

調査の概要と各章共通で使用する図表
働き方の柔軟性と新たな格差
雇用の二極化を検証する
都会の仕事、田舎の仕事―感染による地域間格差への影響
感染拡大と「働きがい」の変化と格差―ワーク・エンゲージメントの視点
感染拡大が引き起こした企業規模間格差―「規模」から浮かび上がる格差の実態
キャリアを通した階層移動の機会
テレワークへの移行と定着、そして効果
テレワークの普及に必要となる労働者代表―孤立を防ぐための集団交渉
休業が在職者にもたらした帰結とは―収入・満足度等への影響
休業手当は就業継続につながったのか―手当支給の影響と効果
子どもを持つ就業者のワーク・ライフ・バランスは変化したのか
社会人にとって「学び」の持つ意味とは―2020年は学習を変えたのか
総括―結局、何が変わり、何が変わらなかったのか?

出版社・メーカーコメント

リクルートワークス研究所が2016年より継続して行ってきた、約5 万人を対象とする、生活や働き方に関する貴重な大規模パネル調査を基に、日本にとっても一つの分岐点になるであろう「2020 年」がどういう年であったのかを、仕事の観点から詳らかにしていく。このパネル調査は現在も継続中であり、感染拡大する前後における同一個人の働き方の変化を明らかにできる、唯一無二の統計情報となっている。近視眼的な読み解きではなく、「歴史証言」として長く読まれることを想定し編まれた稀有な作品。

著者紹介

玄田 有史 (ゲンダ ユウジ)  
東京大学社会科学研究所教授。1964年生まれ。88年、東京大学経済学部卒業。ハーバード大、オックスフォード大各客員研究員、学習院大学教授等を経て現職。博士(経済学)。主著『仕事のなかの曖昧な不安』(中央公論新社、2001年、日経・経済図書文化賞、サントリー学芸賞)『ジョブ・クリエイション』(日本経済新聞社、2004年、エコノミスト賞、労働関係図書優秀賞)『危機と雇用』(岩波書店、2015年、冲永賞)ほか多数
萩原 牧子 (ハギハラ マキコ)  
リクルートワークス研究所調査設計・解析センター長。1975年生まれ。大阪大学大学院国際公共政策研究科博士後期課程修了。博士(国際公共政策)。2006年より現職。調査設計と解析を担当し、2016年「全国就業実態パネル調査」を立ち上げる。厚生労働省「柔軟な働き方に関する検討会」委員(2017)、厚生労働省「これからのテレワークでの働き方に関する検討会」委員(2020)などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)