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メランコリーの文化史 古代ギリシアから現代精神医学へ

講談社選書メチエ 766

出版社名 講談社
出版年月 2022年6月
ISBNコード 978-4-06-528014-0
4-06-528014-1
税込価格 1,760円
頁数・縦 213P 19cm

商品内容

要旨

古代ギリシア以来、メランコリーは芸術・医学・哲学により、狂気・病理・天才など、さまざまな価値と表現を与えられてきた。中世キリスト教世界では、鬱は怠惰と同一視され罪となるが、ルネサンスにおいて復権し、創造的知性な幾何学的思考と結びつく。近代に入りデカルトが現れると、メランコリーの病理は心身の相互作用によって説明されるようになった。そして現代、それは不安や抑鬱として治療の対象となり、フロイトやラカンが精神分析によるアプローチを開始する。…人類とメランコリーの絡まり合う系譜を辿ることで明かされる、不安と災厄の時代を知的に捉え、生き抜くための歴史絵巻!

目次

第1章 古代から中世へ(古代の苦悩
病理から気質へ―四体液説
天才の憂鬱―プラトンからアリストテレスへ
医学の中世
土星のメランコリー)
第2章 ルネサンスと宗教改革(幾何学の憂鬱
宗教改革
遠近法の誕生
宗教的メランコリー)
第3章 近代の始まり(モンテーニュ
デカルト
治療されるメランコリー
バロックの想像力)
第4章 現代へ(精神医学と悪魔
精神分析の登場
喪とメランコリー
根源的な喪失)

出版社・メーカーコメント

憂鬱、この厄介なる気分を、人類はどのように捉え、対処し、表現してきたのか。芸術・医学・哲学を渉猟し、古代以来の系譜を明かす。

著者紹介

谷川 多佳子 (タニガワ タカコ)  
1948年、東京都生まれ。パリ第一大学博士課程修了(哲学博士)。専攻は近世哲学。筑波大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)