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理想の国へ 歴史の転換期をめぐって

中公新書ラクレ 769

出版社名 中央公論新社
出版年月 2022年7月
ISBNコード 978-4-12-150769-3
4-12-150769-X
税込価格 1,012円
頁数・縦 315P 18cm

商品内容

要旨

コロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻…人類史レヴェルの危機に直面し、私たちは正念場を迎えている。今こそどんな未来を選び取るのかが問われているのだ。この歴史の転換期にあたり、天皇論や三島由紀夫論など対話を重ねてきた二人の知性が、新たな日本のアイデンティティを模索した。蔓延する「日本スゴイ」論を、鍛え抜かれた思索と言葉の力で徹底検証。国を愛するとはどういうことかをラディカルに問う「憂国」の書。

目次

第1章 人類史レヴェルの移行期の中で(人類的な課題に直面する中で
「日本人として生きる意味」が問われる時代 ほか)
第2章 平成を経て日本はどう変化したのか(西暦と元号のはざまで
元号への愛着 ほか)
第3章 世界から取り残される日本―あの三島がその三島になった理由(三島由紀夫は何を遺したのか
あの三島はなぜその三島になったのか ほか)
第4章 破局を免れるために―環境・コモン・格差(コモン化は可能なのか
未来の人々との連帯は可能か? ほか)
第5章 「国を愛する」ということ―ロシアのウクライナ侵攻をめぐって(西側のダブルスタンダード
「愛国」とは? ほか)

出版社・メーカーコメント

 コロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻……人類史レヴェルの危機に直面し、私たちは正念場を迎えている。今こそどんな未来を選び取るのかが問われているのだ。この歴史の転換期にあたり、天皇論や三島由起夫論など対話を重ねてきた二人の知性が、新たな日本のアイデンティティを模索した。蔓延する「日本スゴイ」論を、鍛え抜かれた言葉と思索の力で徹底検証。将来世代のことを視野に入れ、環境、ジェンダー、平和など、あくまで理想を追求し続けるために我々は何をなすべきか、国を愛するとはどういうことかをラディカルに問うた「憂国」の書。  なお本書の元となった対話は、平成の天皇(現・上皇)が退位を宣言した後の二〇一九年一月、コロナ禍中の二〇二〇年八月および二〇二一年三月、そしてロシアのウクライナ侵攻最中の二〇二二年四月に行われた。

著者紹介

大澤 真幸 (オオサワ マサチ)  
1958年長野県生まれ。社会学者。個人思想誌『THINKING 「O」』主宰。東京大学文学部卒業。同大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。『ナショナリズムの由来』(毎日出版文化賞)、『ふしぎなキリスト教』(共著、新書大賞2012)、『自由という牢獄』(河合隼雄学芸賞)など著書多数
平野 啓一郎 (ヒラノ ケイイチロウ)  
1975年愛知県生まれ。北九州市出身。小説家。京都大学法学部卒業。99年在学中に文芸誌『新潮』に投稿した「日蝕」により第120回芥川賞を受賞。『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞)、『ドーン』(ドゥマゴ文学賞)、『マチネの終わりに』(渡辺淳一文学賞)、『ある男』(読売文学賞)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)