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ツイッターで学ぶ「正義の教室」

出版社名 晶文社
出版年月 2022年12月
ISBNコード 978-4-7949-7341-2
4-7949-7341-1
税込価格 1,760円
頁数・縦 228P 19cm

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要旨

2021年に開催された東京五輪で、開会式に関わる演出家やミュージシャンによる過去の差別的言動などがネット上で糾弾され、直前に降板する事態になったことは記憶に新しい。このような「炎上」騒ぎは、とくにツイッター上で日常的に発生している。こうした過激な「正義」の暴走はなぜ起きるのだろうか。本書では、大量の批判や誹謗中傷が飛び交うツイッターで、反差別などの「正義」がどのように主張されているかを分析し、現代に必要な正義のあり方を探っている。自分が信じる正義を絶対的なものとして、文脈を無視して一方的に相手を攻撃するツイッター上の振る舞いを、著者は「こどもの正義」とみなす。それに対し、他者への共感と信頼をベースに、文脈をしっかり読んだ「おとなの正義」を身につけるために、使うべきではない「マジックワード」があるのだという。著者はNPO法人風テラス理事長。風俗で働かざるを得ない女性への支援など、社会的な切り口で現代の性問題の解決に取り組んでいる。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2023年2月1日]

商品内容

要旨

ツイッターの世界は、スマホの中で起こっている最も身近な戦場(=正義と正義のぶつかり合い)であると同時に、正義を学ぶための最も身近な教室でもある。トラブルを避ける方法を学ぶだけでは、SNSを十分に活用することはできない。これからの社会を生きる若者たちが、リスクをふまえ批判や炎上を恐れず、自分が正しいと思う主張を堂々と発信し、自分と異なる正しさを掲げる他者と対話していくノウハウを伝えるテキスト。ツイッターという名の戦場を生き抜き、正解のない世界の中でオリジナルの正義をデザインするための、武器になる一冊。

目次

第1章 ツイッターにあふれる「こどもの正義」(正義って、「間違い探し」なの?
他者を裁いていいのは、自分が裁かれる覚悟のある人だけ
正義って、「悪者探し」なの? ほか)
第2章 「おとなの正義」のつくり方(「正議のコスト」は、誰が払うの?
正義と正義のぶつかり合いは、なぜ起こるのか?
対話する力を身につけるための言葉 ほか)
第3章 「正義」を使いこなせるおとなになるために(「正義の道場」としてのクラウドファンディング
自分のつくった「正義」に振り回されないために
まとめ:「わたしの正義」が社会を変える)

出版社・メーカーコメント

正解のない世界で生き抜くためのキーワードは「メタ正義」 ツイッターの世界は、スマホの中で起こっている最も身近な戦場(=正義と正義のぶつかり合い)であると同時に、正義を学ぶための最も身近な教室でもある。たんにトラブルを避ける方法を学ぶだけでは、SNSを十分に活用することはできない。これからの社会を生きる若者たちが、リスクをふまえ批判や炎上を恐れず、自分が正しいと思う主張を堂々と発信し、自分と異なる正しさを掲げる他者と対話していくノウハウを伝えるテキスト。ツイッターという名の戦場を生き抜き、正解のない世界の中でオリジナルの正義をデザインするための、武器になる一冊。 “みんなが正義だと考えているものは何か。自分は何を正義だと考えているのか。そうしたことを俯瞰的に捉え直したうえで、今必要な正義のあり方を構想する力。これが「メタ正義」だ。「メタ正義」を身につけることができれば、ツイッターという戦場にあふれる様々な正義を冷静に観察して、よりマシな正義を選ぶため、あるいはダメな正義を選ばないための基準を持つことができる。”(「はじめに」より) 【目次】はじめに 第1章 ツイッターにあふれる「こどもの正義」 1-1 正義って、「間違い探し」なの?1-2 他者を裁いていいのは、自分が裁かれる覚悟のある人だけ1-3 正義って、「悪者探し」なの?1-4 怒ることは、正義なの?1-5 正義って、「復讐」なの?1-6 正義って、「誰かのため」なの?1-7 正義って、「好き嫌い」なの?1-8 正義って、二択なの?1-9 データがあれば、正義なの?1-10 社会のせいにすることが、正義なの?1-11「こどもの正義」と「おとなの正義」の違い 第2章 「おとなの正義」のつくり方 2-1 「正義のコスト」は、誰が払うの?2-2 正義と正義のぶつかり合いは、なぜ起こるのか?2-3 対話する力を身につけるための言葉2-4 空気に踊らされないスキル2-5 空気をつくるためのアウトプット 第3章 「正義」を使いこなせるおとなになるために 3-1 「正義の道場」としてのクラウドファンディング3-2 正義のリスク管理……自分のつくった「正義」に振り回されないために3-3 まとめ:「わたしの正義」が社会を変える あとがき

著者紹介

坂爪 真吾 (サカツメ シンゴ)  
1981年新潟市生まれ。NPO法人風テラス理事長。東京大学文学部卒。脳性まひ・神経難病等の男性重度身体障害者に対する射精介助、風俗で働く女性のための無料の生活・法律相談窓口「風テラス」の運営など、社会的な切り口で現代の性問題の解決に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)