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『啓蒙の弁証法』を読む

出版社名 岩波書店
出版年月 2023年1月
ISBNコード 978-4-00-061578-5
4-00-061578-5
税込価格 2,750円
頁数・縦 292P 19cm

商品内容

要旨

啓蒙の極限たる最高の知的段階に達したかに見える文明が、なぜナチスという野蛮に転化したのか―。ホルクハイマーとアドルノの主著『啓蒙の弁証法』における複雑に入り組んだ「理性の自己批判」の理路を余すところなく読み解き、前史から後史に至るドイツ思想、フランス現代思想、アメリカ批判理論との関係をも踏えて、この難解な書物の全体像を解明する。

目次

第1部 テクストを読む(啓蒙の概念―理性の自己省察を求めて
オデュッセウス論―主体性の原史と神話
ジュリエット論―自己保存原理と道徳
文化産業―文化と産業との相克
反ユダヤ主義の諸要素―同一化としての反ユダヤ主義、その原史
手記と草案―新たな弁証法的人間学へ)
第2部 コンテクストを読む(『啓蒙の弁証法』の思想史的位置と意味―その前史から後史へ
来たるべき啓蒙への問い―フランス現代思想と『啓蒙の弁証法』
『啓蒙の弁証法』から新自由主義批判へ―アメリカ批判理論の展開)
特別奇稿 ヴェーバーからアドルノへ―アメリカ体験をめぐって
訳者として今思うこと―アドルノの語り口のむずかしさと魅力をめぐって

出版社・メーカーコメント

なぜ人類は、真に人間的な状態に踏み入っていく代わりに、一種の新しい野蛮状態へ落ち込んでいくのか――。難解なことで知られるホルクハイマーとアドルノの代表作『啓蒙の弁証法』。この書物で展開される複雑に入り組んだ「理性の自己批判」の理路を余すところなく読み解き、その前史、フランス現代思想、アメリカ批判理論との関係をも踏まえて全体像を解明する。

著者紹介

上野 成利 (ウエノ ナリトシ)  
1963年生まれ。神戸大学大学院国際文化学研究科教授。政治思想、社会思想史
高幣 秀知 (タカヘイ ヒデトモ)  
1948年生まれ。北海道大学名誉教授。社会思想史、哲学
細見 和之 (ホソミ カズユキ)  
1962年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。ドイツ思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)