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日本百名虫 フォトジェニックな虫たち

文春新書 1415

出版社名 文藝春秋
出版年月 2023年7月
ISBNコード 978-4-16-661415-8
4-16-661415-0
税込価格 1,320円
頁数・縦 223P 18cm
シリーズ名 日本百名虫

商品内容

要旨

不器用な進撃の巨人、スタミナモンスター、神なき世界の特級呪物、トイレの神様…って何の虫?

目次

オオシロカゲロウ―儚さは正義
ムカシトンボ―1億と2000万年経っても愛してる
マルタンヤンマ―ミネルヴァの蜻蛉は黄昏に飛び立つ
ハッチョウトンボ―世界最小のフォトジェニック
クギヌキハサミムシ―樹上の工具
セッケイカワゲラ―真冬のグレートジャーニー
トノサマバッタ―静かなる草原の皇帝
カンタン―永劫に御岳の宝邯鄲の声
ヒノマルコロギス―威嚇する国旗
ツダナナフシ―不器用な進撃の巨人
ガロアムシ―語り継がれる昆虫採集黎明期の記憶
ハラビロカマキリ―悪そうな奴はだいたい天敵
ヒメマルゴキブリ―唯一の「愛でらるる姫君」
クマゼミ―1945年8月6日の記憶
ウミアメンボ―「虫聖」を導いたシースケーター
アカスジキンカメムシ―カメムシ界のセンター
オオスズメバチ―スタミナモンスター
オオセイボウ―幸せの青いハチ
クロオオアリ―アルファにしてオメガ
ヘビトンボ―渓流に棲む、薬効の奇虫〔ほか〕

出版社・メーカーコメント

文筆家・登山家の深田久弥が1964年に刊行した『日本百名山』になぞらえて、「品格・歴史・個性」を兼ね備えた日本の美麗昆虫・奇虫・珍虫100種を「百名虫」として紹介する一冊。 日本は昆虫の国である。全国各地に200以上の昆虫同好会があり、昆虫をテーマにした月刊誌が半世紀以上にわたって刊行され、ホームセンターで当たり前のように虫かごや捕虫網が売られており、カブトムシやクワガタムシの採集・飼育・繁殖法を解説した雑誌が書店に並んでいる国は、世界広しといえども、我が国だけである。 昆虫に関する書籍も数え切れないほど出版されている。近年は図鑑やハンドブックの種類も充実し、一昔前は誰も知らなかったような種でも、調べれば名前がわかるようになった。それぞれの昆虫が持っている「すごい」「ヤバい」「地味な」「残念な」生態も、愉快なイラストや美しい写真・動画で手軽に知ることができるようになった。 しかし、昆虫が持っているのは、名前と生態だけではない。全ての昆虫は、その発見にまつわるドラマ、採集者や研究者の武勇伝、収集家や飼育者の苦労話など、一言では語り尽くせない歴史を持っている。 しかし、それぞれの昆虫がどのような歴史を持っているか=いつ・どこで・誰によって発見され、どのような物語や逸話を持っているのかについては、図鑑やハンドブックにはほとんど載っていない。載っているのは名前・生態・全長・分布・発生時期程度である。 そうした情報だけでなく、個々の昆虫が持っている歴史、その背景にある人間との関わりを知ることができれば、より昆虫に対する理解と関心を深めることができるはずだ。こうした考えに基づき、本書では、国内に生息する昆虫の中で特筆すべき歴史を持っているものを100種選定し、「日本百名虫」としてまとめた。 オオクワガタ、カブトムシ、タマムシ……。もちろん誰でも知っている虫もある。アカスジキンカメムシ、オオヒョウタンゴミムシ、ダイミョウヒラタコメツキ、ドロハマキチョッキリ……普通の人なら聞いたこともないような虫も入っている。 すでに虫好きな人もそうでない人も、一度手にとって2〜3ページを読んでみてほしい。軽妙に語られる虫の豊かな世界にきっと引き込まれるから。

著者紹介

坂爪 真吾 (サカツメ シンゴ)  
1981年新潟市生まれ。越佐昆虫同好会会員。NPO法人風テラス理事長。本業のNPO経営の傍ら、地元の新潟県内各地の野山で昆虫採集に励んでいる。東京大学文学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)