• 本

やくたいもない話

出版社名 理論社
出版年月 2025年4月
ISBNコード 978-4-652-20682-9
4-652-20682-8
税込価格 2,200円
頁数・縦 270P 図版16P 19cm

商品内容

要旨

「役立たず」を意味する静岡方言「やくたいもない」。帰郷した哲学者はこの言葉を手掛かりに、有用性や生産性に向かう時代の奔流に抗して、庭に生える梅の古木、魚釣りのアタリ、昔聞いた落語の演目、早くに逝ってしまった親しい人々、押し入れの奥から出てきた古い写真など、生活に射す光と陰に思いを巡らせ、その痕跡を文学的タッチで記録していく。著者自身の過去と現在、その個別的な体験から人間の生の深みに測針を下ろすエッセイ集。

目次

梅三話
カワハギを釣る
触る
“二階ぞめき”
言葉という空間
家・存続するもの
寺山修司がまだ生きていた頃
かたちのない死
追悼二つ
梅ウォッカと「無用庵」
古い写真
やくたいもない話―大石家小史
静岡大火の写真
小林清親と横内川
スタンド・バイ・ミー

著者紹介

伊藤 徹 (イトウ トオル)  
京都工芸繊維大学名誉教授。1957年静岡市生れ。静岡県立静岡高等学校、京都大学文学部卒業。京都大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)