春の雨にぬれて、獅子はおどる
講談社・文学の扉
| 出版社名 | 講談社 |
|---|---|
| 出版年月 | 2025年11月 |
| ISBNコード |
978-4-06-541476-7
(4-06-541476-8) |
| 税込価格 | 1,650円 |
| 頁数・縦 | 157P 20cm |
NetGalley 会員レビュー
おすすめ度 家の事情で岐阜の田舎に引っ越すことになったナオコ。大好きだったサッカーのチームもない。がっかりするも、ナオコは夢中になれるものを見つけた。それは獅子舞!伝統芸能に真摯に取り組むティーンズ達。女は笛方と決まっている中で、女獅子に挑むナオコ。学校生活で、獅子舞の稽古場で、心合わせること、技をそろえることは至難の業だ。うまくいかない悔しい思いや、偏見、慣習を乗り越えて躍る獅子舞のシーンに心打たれました。真っ直ぐな少年少女のひたむきさが素敵な作品です。
おすすめ度 とても気持ちの良い作品でした。題名と紹介文を読んだ時には、なんとなく硬い作品なのかなと思いましたが、流れるような文体で、抵抗なく自然に物語の世界に入っていくことができました。大好きなサッカーができなくなって落ち込んでいたナオコが、転居先で新しい仲間に出会い、打ち込めるものを見つける過程が丁寧に描かれています。ナオコの心理描写も巧みで、ときにはクスッと笑ったり、涙ぐみそうになったりしながら、一気に読んでしまいました。
おすすめ度 押しちゃう!ドカッと太鼓判を押しちゃう!古いしきたりにぶつかっていく主人公のストレートっぷりが最高!誰が何と言おうと友だちを思う主人公の信念にも目を見張りましたよ。ぶっきらぼうな同志の照れ隠しの優しさには思わずニヤリ。絆の力を見せつけられスッキリ爽やかな気分になれました。まったく予想しなかったトラブルのこれまた想像を超えたリカバリーは刺さりすぎて、心がオーバーヒート!物語の土台を人間味あふれる人々がしっかり支えてくれているから心置きなく浸れますね〜。子どもたちの命の輝きと田舎に息づく伝統芸が交差する奇跡。心を洗い、そして揺さぶる一冊が手を伸ばせばすぐそこにありますよ。 上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ) NetGalleyとは、本を応援するWEBサイトです。 |
商品内容
| 要旨 |
東京から雪深い山あいの町へひっこしたナオコ。不安やとまどい、そして期待が交錯する心のゆれをみずみずしく描く。第27回ちゅうでん児童文学賞大賞受賞。 |
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出版社・メーカーコメント
■第27回ちゅうでん児童文学賞大賞受賞作品親の都合で、東京から岐阜の山あいの村へ引っ越してきた、小学五年生のナオコ。正月明けに新しい学校に行くと、ここにはずっと続けてきたサッカークラブがないという。環境の違いや、降りつづく深い雪に戸惑うなか、春祭りに向けた獅子舞の見学をきっかけに、ナオコにはある願いが芽生える。それは、「獅子を舞いたい」というもの。獅子舞では、女の子は演奏(笛)を担当してきた。「女の子が笛、男の子が獅子」という決まりを変え、ナオコは初めての「おんな獅子」となる。男子のショータとともに、二人一組で獅子舞のけいこをするのだが……。不安や戸惑い、そして期待が交差する日々の中で、ナオコはまだ知らなかった村暮らしの楽しさに出会っていく。心の揺れをみずみずしく描いた、美しい一作。第26回ちゅうでん児童文学賞 大賞受賞作品。[選考委員斉藤洋氏、富安陽子氏、山極寿一氏]