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悪夢の医療史 人体実験・軍事技術・先端生命科学

出版社名 勁草書房
出版年月 2008年10月
ISBNコード 978-4-326-10184-9
4-326-10184-9
税込価格 3,850円
頁数・縦 331,11P 22cm

商品内容

要旨

バイオテクノロジー開発に人を駆り立てるものは何か。再生医療・生殖技術・脳科学など、今日の先端医療や生命科学への熱狂は、20世紀の医学史・生命科学史の数々の悪夢を思い起こさせる。哲学、宗教学、社会学、科学史、生命科学などの先鋭的な研究者が、非倫理的医学研究とその正当化の歴史、今日的意義を討究したアクチュアルな研究書。グローバルなバイオテクノロジー開発競争の下、過去から学ぶべき医学研究の倫理とは。

目次

第1部 繰り返される暴走(非倫理的な医学研究の合理化―ヴィクトル・フォン・ヴァイッゼッカーの事例を真剣に受け止める
医学、道徳、歴史―ドイツの『エティーク』誌と人体実験の限界
人体実験とインフォームド・コンセント―現在までの道のり
学者たちの沈黙
悪の倫理学―ナチスの医学実験がもたらした課題と教訓
七三一部隊と一九八九年に発見された多数の遺骨―医学者たちの組織犯罪
バイオハザード―七三一部隊と戦後日本の国民的「忘れやすさ」の政治学
生物兵器―米国と朝鮮戦争
実験的傷害―二〇世紀中葉の米国における銃弾傷弾道学と航空医学
生命倫理へのつまづきの石―冷戦初期の人体実験政策)
第2部 論争の現在(医原病の倫理学のために
脳死・臓器移殖の現在―「生き残り」戦略か「無常」戦略か
「人体革命」の時代を考える―「人間の尊厳」概念と「自己決定権」に対する批判的視座
人の胚の研究に慎重でなければならない理由―人間の尊厳の異なる考え方
日本における優生学、生殖技術とフェミニズムのディレンマ
ユートピアの罠を拒否する―研究開発、合理化、ハンス・ヨナス)

出版社
商品紹介

医師や医学研究者の職業倫理はいかなる状況・機構のもとにないがしろにされ、正当化されるのか。生命倫理学の基盤原理を問う。

著者紹介

ラフルーア,W. (ラフルーア,W.)   LaFleur,William R.
ペンシルヴェニア大学教授
ベーメ,G. (ベーメ,G.)   B¨ohme,Gernot
実践哲学研究所所長
島薗 進 (シマゾノ ススム)  
東京大学教授
中村 圭志 (ナカムラ ケイシ)  
1958年生。東京大学大学院人文科学研究科修了、翻訳家・著述家
秋山 淑子 (アキヤマ ヨシコ)  
1962年生。東京大学文学部卒業、編集者・翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)