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石原吉郎セレクション

岩波現代文庫 文芸 280

出版社名 岩波書店
出版年月 2016年8月
ISBNコード 978-4-00-602280-8
4-00-602280-8
税込価格 1,210円
頁数・縦 274P 15cm

商品内容

要旨

戦後文学の原点とも言える戦争体験を取り上げた作家・詩人は数多い。しかし、石原吉郎ほど、そのシベリヤ抑留における極限下の体験を自己への凝視に向け、告発と断念、絶望と祈り、沈黙と発語の拮抗する内面を、硬質で静謐な言葉で表現した文学者は少ない。石原吉郎の根幹にある「シベリヤ」「詩の発想」「聖書と信仰」「ユーモア」の四テーマによって散文を精選、その文業の核心と可能性に迫る。

目次

1 シベリヤ―フランクルに導かれて(確認されない死のなかで―強制収容所における一人の死
オギーダ ほか)
2 詩の発想(沈黙と失語
望郷と海 ほか)
3 聖書と信仰(『邂逅』について
半刻のあいだの静けさ―わたしの聖句 ほか)
4 ユーモア(私の酒
日記1(一九七二年) ほか)

おすすめコメント

詩人石原吉郎は、シベリアのラーゲリにおいて極限の状況下を生きた。その体験を自己への凝視、告発と断念、絶望と祈りの硬質にして静謐なる言葉で表現した。石原吉郎の散文をテーマ別に精選、その文業の核心に迫る。

著者紹介

石原 吉郎 (イシハラ ヨシロウ)  
1915‐1977年。詩人。東京外国語学校ドイツ語部貿易科卒。39年、召集。45年、ソ連軍により逮捕。53年、シベリヤ抑留から帰国。63年、詩集『サンチョ・パンサの帰郷』、72年、エッセイ集『望郷と海』刊行
柴崎 聰 (シバサキ サトシ)  
1943年生。詩人、日本近現代詩研究者。慶應義塾大学法学部卒。2008年、日本大学大学院博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)