• 本

寄る辺なき自我の時代 フロイト『精神分析入門講義』を読み直す

いま読む!名著

出版社名 現代書館
出版年月 2017年5月
ISBNコード 978-4-7684-1010-3
4-7684-1010-3
税込価格 2,420円
頁数・縦 230P 20cm

商品内容

要旨

本書は、第一次世界大戦期にフロイトが発見した神経症の新しいかたち「ナルシス的精神障害―自己愛神経症」によって、大きく形を変えていった「自我」のありかたを辿り直す。そして著者は現代のインターネット時代における、あまりに多様な価値観のなかで翻弄・分断され「寄る辺なき自我」になってしまう姿を見出していく。本書のもうひとつのねらいは、「大戦期に生み出された思想」としてフロイトを読み直すことだ。著者はフロイトと同時代に生きたヒトラーをナルシス的神経症と捉えることによってナチの台頭、その後の現代まで続く群衆心理の危うさも指摘していく。

目次

序章 初心
第1章 錯誤:意識の失敗
第2章 夢幻:こころの力
第3章 我欲:性の秘密
第4章 煩悩:神経症からナルシシズムへ
第5章 我執:寄る辺なき時代の「自我とエス」
終章 自我:現代社会におけるナルシシズム

著者紹介

妙木 浩之 (ミョウキ ヒロユキ)  
1960年東京生まれ。上智大学文学部大学院満期退学。佐賀医科大学助教授、久留米大学教授を経て、東京国際大学人間社会学部教授。南青山心理相談室、精神分析家。日本精神分析協会会員(準会員)。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)