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「まち裏」文化めぐり 東京下町編

出版社名 彩流社
出版年月 2022年12月
ISBNコード 978-4-7791-2862-2
4-7791-2862-5
税込価格 2,970円
頁数・縦 334P 19cm

商品内容

要旨

千住、蔵前、浅草。東京の下町を深掘りする!一見しただけではわからない「まち」の裏側。歴史、コミュニティ、景観、ストリートから生まれる文化に再生の本質を探る。これら三つの街は、江戸時代に物流の拠点や歓楽街として多くの人びとを呼び寄せた。他者を受け入れた下町は、新たな文化誕生の機会を得て創造的な空間へと変容し、独特な「顔」を見せる。

目次

第1部 北千住―他者を受け入れて発展してきた街(路地裏から始まった北千住の再生
多様な人びとを受け入れて発展してきた街
今も昔も生活空間に点在する交流サロン ほか)
第2部 蔵前―洗練されたモノづくり文化の街(蔵前経済と文化の盛衰
倉庫街からモノづくり文化の香る街へ
醸成される蔵前文化と外部性 ほか)
第3部 浅草―民衆による文化創造の街(浅草における文化的求心力
浅草の盛衰からみた文化創造のパワー
遊芸地区の聖地 ほか)

出版社・メーカーコメント

東京の下町を「深掘り」する! 本書では千住・蔵前・浅草を取り上げる。「まち裏」としたのは一見しただけではわからない街の裏側、歴史、コミュニティ、景観、ストリートから生まれる「文化」に再生の本質を見るからである。千住は犯罪数が多いというイメージがあるが、実際は起業数に関して品川区に次いで2番目に多く、ここ数十年で変貌した。蔵前は以前は倉庫が多い地帯だったがモノづくりを支援する施設等、最近では個性的なコーヒーショップが軒を連ねオシャレな空間となっている。浅草は観光地として有名だが歴史的には関東大震災や戦争で街が破壊され復興。下町が再生・復興できたのは、その土地の文化が基盤となっているからである。文化活動はコミュニティの結束を強固にし、再生や復興にはかかせない。取り上げた3つの街は、江戸時代に物流の拠点や歓楽街として多くの人びとを受け入れ繁栄してきた。他者を受け入れる文化があった下町は、新しい文化が作り出される機会があり、クリエイティブな空間として変容している。新旧入り混じる文化は風景や人に大きな影響を及ぼし、三者三様の独特な「顔」を作る。本書では3つの地域の変容において「文化」がいかなる役割を果たし、街の魅力として醸成されてきたかについて考察する。写真図版、多数収載。

著者紹介

清水 麻帆 (シミズ マホ)  
1973年香川県高松市生まれ。文教大学国際学部准教授。立命館大学大学院博士課程修了(政策科学博士)。専門は文化経済学、地域経済学、都市政策論。立命館大学助手、大阪市立大学特別研究員(日本学術振興会PD)、大正大学助教を経て現職。2013年に日本都市学会の論文賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)