私の馬
出版社名 | 新潮社 |
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出版年月 | 2024年9月 |
ISBNコード |
978-4-10-354282-7
(4-10-354282-9) |
税込価格 | 1,870円 |
頁数・縦 | 152P 20cm |
書店レビュー
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私の馬
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- ほんのいえ宮脇書店越谷店 (埼玉県越谷市)
人と馬との言葉のない世界を小説で描く作者の思いに深く共感してしまう。音、リズム、色、光が、繊細な描写によって脳に直接に訴えかけてくる。
言葉によって混乱する今の時代に、気づきをもたらしてくれる作品。言葉を共有しても理解し合えない人の世界が情けなく思えてくる。
馬の黒く美しく張った筋肉が目の前に現れ、空気を震わす力強い息づかいが行間から聞こえてきた。川村作品ならではの映像表現と繊細な人間模様の描写を味わうことができる。(2024年11月3日)
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商品内容
要旨 |
造船所で事務員として働く瀬戸口優子は、通勤途中の国道で、馬運車から逃げ出した元競走馬と運命的な出会いを果たす。「彼」の名はストラーダ。街のはずれにある乗馬クラブで「彼」に跨った優子は、誰よりも「彼」と心を通わせる感覚を味わい、その馬にのめり込んでいく。ストラーダの栄光の復活のため、優子は組合の金に手をつけ始める。帳簿を改ざんして「一時的に借りるだけ」だったはずの横領額は、気づけば億を超えていた…。言葉があふれる世界で、言葉のない愛に生きる。感動の疾走エンタテインメント! |
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出版社・メーカーコメント
一頭の馬との出会いが私のすべてを変えた。サスペンスフルな至上の感動作! 共に駆けるだけで、目と目を合わせるだけで、私たちはわかり合える−−。造船所で働く事務員、瀬戸口優子は一頭の元競走馬と運命の出会いを果たす。情熱も金も、持てるすべてを「彼」に注ぎ込んだ優子が行きついた奈落とは? 言葉が氾濫する現代の本質を問い、通じ合えない人間たちの悲喜劇を描く、著者最高の文芸作品。