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地域研究の境界 キーワードで読み解く現在地

広島市立大学国際学部叢書 14

出版社名 人文書院
出版年月 2025年3月
ISBNコード 978-4-409-24170-7
4-409-24170-2
税込価格 3,960円
頁数・縦 314P 19cm

商品内容

要旨

多様な見え方・捉え方を交差させ、地域研究の新たな地図を作る。キーワードから知る地域研究の課題と魅力。さまざまな地域への関心や興味のベクトルを、互いに交差するキーワードに落とし込み、それぞれの地域に関わる研究者の問題関心の現在地を示す論考を収録。地域固有の法則や分析枠組みから、異なる地域や時代の事象を解釈するための一冊。

目次

序章 地域研究への招待と本書の読み方
“地政学”第一章 朝鮮半島の国際政治―大陸と海洋の狭間、兄弟と友人の狭間で
“権力の融合”第二章 シンガポール人民行動党政権の強靭性―執政制度と政党の一体性から考える
“アイデンティティ”第三章 華南(福建・広東)と台湾における客家―蔑視から文化的な注目へ
“年齢と集団”第四章 大人になるための若者のつながり―南部エチオピアのボラナ社会における年齢組
“公文書管理”第五章 近代スペイン領アメリカにおける公証人の文書管理と植民地支配―ホセ・フェブレーロの『公証人の本棚』の影響を中心に
“コロニアル研究”第六章 パレスチナのイスラエル研究―入植者植民地主義とシオニズムへの批判的眼差し
“大衆文化”第七章 アメリカの「大衆文化」をどう捉えるか―一九七〇年代から八〇年代の亀井俊介の著作を読む
“亡命者”第八章 亡命者が目指した北極海航路のゆくえ―A・バイカロフの協同組合論とシベリア論を紡ぐ
“周辺”第九章 「バルカン」へのまなざし―田中一生の地域研究

著者紹介

田浪 亜央江 (タナミ アオエ)  
中東地域研究、パレスチナ文化研究/中東アラブ研究、エスニシティと宗教。移動/歓待をテーマに、パレスチナやその周辺地域のフィールドワークや、イギリス委任統治期についてフィールドワークを行っている
金 栄鎬 (キム ヨンホ)  
政治学・国際関係、現代韓国朝鮮研究/東北アジア政治論、比較政治学、国際関係史。政治・国際関係における人々と集団の認識やイメージおよび「記憶」に焦点をあて、朝鮮半島をはじめ東アジアの政治変動・安全保障・歴史問題を研究している
斎藤 祥平 (サイトウ ショウヘイ)  
ロシア近現代史、ロシア思想史/ロシア研究。戦間期の亡命ロシア人の諸潮流を主な研究対象とし、亡命者の広域的ネットワークと思想形成の連関に着目して歴史学的に考察を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)