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いまこの国で大人になるということ

出版社名 紀伊国屋書店
出版年月 2006年5月
ISBNコード 978-4-314-01005-4
4-314-01005-3
税込価格 1,870円
頁数・縦 348P 19cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 「大人になる」とは、どういうことなのでしょう。年齢?見た目?社会的地位?大人になれない大人が多いといわれる昨今、そもそも「大人」の定義ってなんなのでしょう。考え始めると混乱しそうなこのテーマを大学教授やジャーナリストなど、 様々な分野の第一線で活躍する16人の「大人」たちが16通りの切り口で語ります。読むうちに「大人」というものが少しずつ型づくられていくのですが、その肉付けの仕方は人それぞれかもしれません。高校生・大学生にむけて書かれているようですが、世間的には「大人」とよばれる私たちこそ読んで、自分という人間の成長を考え直したい1冊です。

    (2014年3月31日)

商品内容

要旨

さまざまな分野の第一線で活躍中の著者たちによる、“大人になる”ということをキーワードに、自分なりの視点から現在の若者を囲む情況を浮き彫りにした、ポジティブな考え方・生き方につながるメッセージ。

目次

わからなくていいのだ(玄田有史)
大人になることの苦味と希望―“半歩先を行く自分”を見出す(菅野仁)
できちゃった婚から一生独身まで―家族のなかで大人になること(山田昌弘)
大人をつくれない学校(苅谷剛彦)
「将来」によって食いつぶされる「いま」―「発達」という視線(浜田寿美男)
大人になっても忘れてはいけないこと(茂木健一郎)
ヒトは二段階で大人になる―生物として、人間として(佐倉統)
理不尽な現実をどう受け止めるか―男/女になるということ(吉澤夏子)
大人になるためのイニシエーションとは(島田裕巳)
法律の視点から見た“子ども”と“大人”―権利・ルール・社会参加(内野正幸)
こうしてメディアは「大人」になりそこねた(武田徹)
たいがいのことは映画から教わった―映画少年における「大人」の世界(紅野謙介)
サブカルチャーとともに大人になること(斎藤環)
歴史と出会い、社会を見いだす(佐藤健二)
大人になること、自由になること(西研)
大人/子供の危うい綱渡り(小谷野敦)

おすすめコメント

著者それぞれの個性を十二分に自由に発揮してもらうことで、「いまこの国で大人になること」への多様な切り口・語り口が生まれる。それらが一冊の書物として束ねられ、協奏し合うことで、一人の著者ではできない競演・共演ができる。