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経済は「競争」では繁栄しない 信頼ホルモン「オキシトシン」が解き明かす愛と共感の神経経済学

出版社名 ダイヤモンド社
出版年月 2013年6月
ISBNコード 978-4-478-02162-0
4-478-02162-7
税込価格 1,980円
頁数・縦 308P 20cm

内容詳細

要旨(情報工場提供)

アダム・スミスが、個人的利益の追求が社会を発展させると『国富論』で説いて以来、経済学者たちは、「合理的利己主義」と呼ばれる考えの虜になった。しかしそれはアダム・スミスの正しい理解ではない、と著者は言う。スミスは『道徳感情論』の中で、人間は本来、他人を思いやる道徳基準を備えており、他者の幸福が自らの幸福にも欠かせない社会的動物であると強調している。そして人が道徳的、協力的な行動を取るカギとなるのが、脳内化学物質オキシトシンである。本書は、「神経経済学」という新しい学問の端緒を拓いた著者が、オキシトシンの顕著な働きを紹介しながら、信頼と共感で経済が回るメカニズムを解き明かしている。著者は、クレアモント大学院大学経済学・心理学・経営学教授で、2004年、人間が相手を信頼できるか否かを決定する際に脳内化学物質のオキシトシンが関与していることを発見し、以来、オキシトシンが人間のモラルや社会行動に与える影響の研究に邁進している。

(要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2013年8月28日])

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商品内容

要旨

経済を繁栄へと導くものは「天然資源」でも「勤労意欲」でもなく「信頼」だった!神経経済学を世界で初めて提唱した俊英が、信頼で経済が回るメカニズムを解き明かす!

目次

序章 ヴァンパイア・ウェディング―信頼を司るホルモン「オキシトシン」を求めて
第1章 経済は「信頼」で繁栄する―アダム・スミスと「神経経済学」の夜明け
第2章 「利他的な遺伝子」は存在するのか?―信頼の起源と進化
第3章 群れと社会と「共感」と―「人間関係構築物質」としてのオキシトシン
第4章 なぜ競争を司る「テストステロン」は暴走するのか?―「性差」という厄介な問題
第5章 「欠乏」欠陥症と虐待―オキシトシンの作用を妨害するのは誰だ?
第6章 信仰と儀式、そして性―社会性促進剤としての「宗教」とダンスに迫る
第7章 モラル・マーケットプレイス―「神経経済学」で新しい資本主義を
第8章 長く幸せな人生を―社会を繁栄に導く「ボトムアップ型」の民主主義へ

著者紹介

ザック,ポール・J. (ザック,ポールJ.)   Zak,Paul J.
クレアモント大学院大学経済学・心理学・経営学教授。クレアモント神経経済学研究センター所長(2002年に自身が創設)。ロマリンダ(Loma Linda)大学医療センター臨床神経学教授。2004年、人間が相手を信頼できるか否かを決定する際に脳内化学物質の「オキシトシン」(oxytocin)が関与していることを発見し、以来、オキシトシンが人間のモラルや社会行動に与える影響の研究に邁進。論文も数多く、行政機関、警察、経済、医学、心理学、宗教界等の関心を集めている
柴田 裕之 (シバタ ヤスシ)  
1959年生まれ。翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)