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あなたの会社が理不尽な理由 経済学者の読み方

出版社名 日経BP社
出版年月 2016年5月
ISBNコード 978-4-8222-7946-2
4-8222-7946-4
税込価格 1,980円
頁数・縦 469P 21cm

商品内容

要旨

なぜ、わが社は「何億円もの失敗」より「タクシー代」にうるさいのか?16本の「論文」と12冊の「本」をビジネススクール教授と読んで「気づく力」を鍛える。

目次

第1部 書籍篇(なぜわが社は「何億円もの失敗」より「タクシー代」にうるさいのか?
攻撃は最大の防御
「満足度調査で5点満点中4・5点」ではイマイチな理由
人材教育における「教」と「育」の本質的違い
部下を「指導」してつぶしていないか?
40年前に語られた日本のグローバル化の課題
リーダーシップは自分の中にしかない
「自分で気づく」から自分を変えられる)
第2部 論文篇(あなたの会社が理不尽な理由―組織の不合理さを説明する「制度派理論」
「正しい」からではなく「interesting」だから心に残る―大学教授必読の論文「That’s Interesting!」
「戦略バカ」で日本に負けた欧米企業―MBAの古典的論文「ストラテジック・インテント」
「ワクワクするビジョン」のパラドックス―経営とはジレンマへの挑戦
意思決定のスピードを決める意外な要因―シリコンバレー企業の勝因と敗因
「分析」で人間組織は動かない―ポーター理論への痛烈なアンチテーゼ
「知識」がないから失敗するのではない―失敗から学ぶための質問は「Why」ではなく「How」
50年前のアメリカ企業の失敗の轍をより深く踏む日本企業―「グローバル・マインドセット」とは何か
いまどき5年計画をつくっているのは旧ソ連くらい?―不確実性に対する「リーン・スタートアップ」という考え方
そもそも「取締役」ってなんだろう?―コーポレートガバナンスの本質を考える
なぜ愛は急に失われるのか?―本来ポジティブなのにネガティブにひかれる人間の性
インドで考えた組織的コミュニケーション―国際化、IT化が迫る原点の再考)

おすすめコメント

16本の「論文」と51冊の「本」を ビジネススクール教授と読んで「気づく力」を鍛える 「うちの会社の会議では、何億円もの失敗や投資より、お茶菓子代やタクシー代の議論に時間をかけるのはなぜだろう?」 「うちの上司は部下に言うことと自分でやっていることが全然違う。なんて理不尽な会社なんだ」――。経済合理性を追及するはずの会社で、このような理不尽なことが起きるのはなぜでしょうか? この疑問に、ビジネス書から小説まで幅広いジャンルの書籍と、経営学の必読論文を取り上げ、経営学者の視点で分かりやすくこたえていくのが本書です。本書では、誰もが手に取ったことのある本や、MBAの学生なら誰もが読む論文を取り上げていますが、単なる読書案内や論文解説ではありません。例えば小説を経営学者の視点で読み、現実の経営課題に役立つヒントを探っていきます。本書で著者が指摘するのは、経営課題を前に、何か「よさそうな答え」を求めようとする発想が、かえって組織の停滞を招いているということです。「MBAは役に立つのか?」「経営学は実際の経営に本当に役立つのか?」という問いかけにも、こういった「答え」を求める発想が根底にあると言います。企業をはじめとした組織が先へ進み、成長し続けるためには、「答え」より先に、現実の課題をきちんと認識することが重要で、言い換えれば「へんだぞ」に気づく「視点」を持つことがイノベーションの根源だと、筆者は強調します。経営学の視点で本を読み、目の前にある仕事の課題を見つめ直す訓練をすることで、これまで見えなかった経営の「気づき」が得られます。本書は、組織のリーダーはじめ、ビジネスパーソン全般にとって、課題解決のために必要な「気づく力」を鍛えるための必読書です。

著者紹介

清水 勝彦 (シミズ カツヒコ)  
慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授。東京大学法学部卒業。ダートマス大学エイモス・タックスクール経営学修士(MBA)、テキサスA&M大学経営学博士(Ph.D.)。戦略系コンサルティング会社のコーポレイトディレクションで10年間の戦略コンサルティング経験のあと、研究者に。専門分野は、経営戦略立案・実行とそれに伴う意思決定、M&A、戦略評価と組織学習。テキサス大学サンアントニオ校准教授(2000〜2010年、テニュア取得)を経て、2010年4月から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)